データベーススペシャリスト試験
今回の春試験から,名称が変更になるデータベーススペシャリスト試験。
この試験は,データベーススペシャリスト->テクニカルエンジニア(データベース)->データベーススペシャリスト,と,名称が一度変更されてから,元に戻っています。
この試験の特徴は,10年経ってもあんまり変化がないところです。
今,名称が変わる前の平成12年のデータベーススペシャリストの試験問題を見ても,傾向はほとんど同じです。データベースの基礎理論と,データベース設計と,SQLとDBMSが出題されるオーソドックスなパターンは,ずっと継承されています。
なぜ変化がないのか。
私は,関係データベースを考えたコッドさんなど,データベースの理論を考えた人が偉大だったからだと考えています。
コンピュータ関連の分野って,かなり進歩が速く,10年前に身につけたもので今も使える,というものはなかなかありません。その中で,データベース理論だけ変化がないのは,行き当たりばったりではなく,きちんと数学理論を背景に,考え出された理論だからだと感じています。
人間の感覚とは違う,数学理論だからこそ,矛盾が出てこないで,ずっと現役なんだと思います。
ということで,データベーススペシャリスト試験は,このデータベース理論が腑に落ちて身についたかどうかで,合否が決まります。
うわべだけの勉強だと,いくらやっても受かりませんし,逆に1回わかると,何度でも合格できる実力が身につきます。
具体的には,正規化とER図が分かれば,ほぼ8割は終わり,という感じです。
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今回の試験制度の改定で,データベース試験での変更点は,以下の2つだけです。
1.午前1が加わって,データベース以外の知識が必要になった。
2.午後1が4問中3問選択から,3問中2問選択になった。
午後1で時間の余裕ができた分,じっくり考えさせる濃い問題が出題されると思います。
また,午前1で足元をすくわれる人も,予想以上(全体の1/3ぐらい?)にいるんじゃないかと思います。
とはいえ,合格するために必要なデータベースの知識は,同じだと思います。
変わらないことが魅力なのが,データベーススペシャリスト試験です。