株式会社わくわくスタディワールド

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勉強は,頑張らない方がうまくいく

昨日のブログではネタにされてしまいましたが,最近はなるべく頑張らないようにしている美月です。
ここ1~2年は貧血気味で,頑張るだけの体力がないというのが一番の原因ではあるのですが,勉強や仕事は,頑張ればうまくいくものではありません。

頑張ることで逆にマイナスになる可能性が高いものに,「睡眠時間を削って頑張る」というのがあります。
これは,高校生のときに「受験勉強入門」を読んで納得したときから実践していることですが,私は勉強のために睡眠時間を削ることは行いません。
睡眠時間を削ると疲れますし,勉強の効率が落ちるからです。

同じように,やり過ぎると疲れて効率が悪化するので,1日10時間以上の勉強も行いません。
1日まるまる勉強する時間ができたとしても,8時間ぐらいでやめておいて,あとは休んだり,他のことをした方が効率的です。

ここで大事なのは,長く勉強すると時間当たりの効率が落ちるというのではなく,ホントに,「長く勉強した方が学べる内容が少なくなる」という点です。
このあたりの理論は,プログラマの残業効率について,「デッドライン―ソフト開発を成功に導く101の法則」でも記述があります。
長く勉強することを予定すると,「時間があるからゆっくりやればいいや」となって時間当たりの勉強量が落ち,さらに疲れてぐだぐたになりますので,集中して短い時間勉強したときよりも,トータルの勉強量が少なくなるのです。

学習理論的には,勉強していない間,特に睡眠時間中に脳が動いて情報を整理するので,睡眠時間を取ること自体が実力アップにつながります。
これは暗記物では実験で実証されていますし,アルゴリズムやデータベースなど,考え方を学ぶ勉強でも経験的にそうだと感じています。

あと,勉強をするときに意外と大切なのは,「見切り」です。
勉強はいっぱいやればやるほどいいような気もするのですが,あまりやることが多すぎると,情報量が多すぎて全体量が見えづらくなってしまいます。

過去10年分の過去問を全部やるよりも,3年分でもしっかり理解しながらやった方が効果的です。
惰性で同じことをやるようになると,新しいことを吸収しにくくなるからです。

「睡眠時間を削って頑張っていっぱい真面目に勉強した人が合格」というのは,私は幻想だと思っています。
私が高校生のころはそういった根性論も流行っていて,「四当五落(頑張って4時間の睡眠で勉強しろ,5時間寝たら落ちる)」みたいなことをいう同級生や先生もいました。
ただ,そうやって頑張っている人の方が成績が悪い傾向がありましたし,そういったことを言う学習塾は,落ちこぼれ更正塾みたいな感じでした。
こんなことをすると,「頑張っても勉強ができない->自分はダメなんだ」という自己否定の悪循環に陥りますので,かえって逆効果だと思います。


忙しい中で試験に合格する人というのは大体,睡眠時間は削らず,起きている時間を有効活用しています。
情報処理技術者試験の場合,1日30分~1時間程度の勉強時間が確保できれば,必要な勉強は行えます。短い時間の中で,集中して行って休んだ方が,やる気も続きやすく効果的です。

勉強をしていない人が最初に勉強を始めるときには,習慣がついていないので最初はちょっと苦しいです。ですので,その最初だけは頑張る必要があるのかな,とは感じています。
ただ,一度習慣がついてしまえば,あとは結構,流れで勉強できますので,そこからは頑張らなくってもOKです。
コツは,頑張らなくっても勉強が続けられるように,無理なく計画することだと思います。

試験まであと2か月と少し,今からゆるゆると勉強を続けていけば,かなり実力アップできると思います。
でも,ここで頑張ってやりすぎてしまうと,4月までもたずに挫折してしまう危険が高いです。

ゆるゆると肩の力を抜いて,がんばらずに勉強を続けていきましょう。