株式会社わくわくスタディワールド

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セレンディピティ(行きがけの駄賃)を意識する

わく☆すた,美月です。
私が,情報処理技術者試験の勉強をはじめたきっかけは,単純に「就職に有利」だと思ったからでした。最初に二種(今の基本情報技術者)を受けたときには,まだ学生でしたし,就職に有利になればいいな,っていう感じで取りました。
ちなみに,時が流れて,ネットワークスペシャリスト試験を受けたときには,「転職に有利」が目的になってました。^^;
という感じで,始めた動機は,結構実利的だったのですが,その勉強の過程で,いろんなことが学ぶことができました。ITの体系立った考え方だったり,効果的に勉強する方法だったり,最初に想定したものではない,でもとても大切なものを,いろいろ身につけられたように感じています。
こういう,本来の目的ではない,行きがけの駄賃のように得られるもののことを,「セレンディピティ」と呼びます。科学者とか研究者の発明,発見は,こういったセレンティビティによるものが結構多いそうです。
例えば,潜水艦の音波探知機を開発していて,偶然謎の音源を発見して,調べてみたらイルカの交信だったので,そこからイルカの言葉の研究が始まった,という感じです。
このあたりは,「思考の整理学」という本に詳しく書かれているのですが,素晴らしいアイデアや発見は,それを目的としていた時以外に,偶然もたらされることも多いのです。
ものを考える時には,そのことばかり考えていると,なかなかいいアイデアが見つからないものです。そこで,考えていることを忘れて,全然別のことをはじめると,いいアイデアが突然浮かんできたりします。
遠ければ遠いほど,虹はきれいに見えます。近づきすぎると,虹があったことすら見えなくなります。ちょっと引いて,全然別のことをやりながら,寝かせておくと,ある日突然,その答えが降りてきたりします。
もちろん,考えようと思ってなかった,全く新しいことを,突然思いつくこともあります。こういった,セレンディピティ的なアイデアを大切にすると,いろんなことを学ぶことができます。
例えば,友達との何気ない会話から,仕事のトラブル解決の糸口がつかめたり,というのはよくあります。
同じような勉強ばかりして行き詰まっているときには,気分転換にまったく別のことをやるのがおすすめです。思いっきり遊んだり,別のことをすることで脳が活性化し,いろいろ新しいことを吸収しやすくなります。特に,全然別分野の人と会うのは,意外とセレンディピティがいっぱいあります。
年末年始のこの時期,普段会わないような人と接するチャンスです。
親戚などの義務的な集まりも,セレンディピティを意識していると,いろんな新しい発見があるかもしれません。目的を決めず,いろんなことを吸収するつもりで,出かけてみましょう。