多読よりも精読が大事
読解力をつけるときに一番効果的なことは,当たり前ですが本をたくさん読むことです。
ただ,このときに,ただ多くの本をなぞって読んでみても,実はあまり効果はありません。
大切なのは,お気に入りの本を見つけ,それを繰り返し繰り返し読んで,自分の中に取り込むことなのです。
技術書は,情報を得るために読む本なので,1回だけ読んだり,辞書として使うなどで終わる方も多いと思います。
でも中には,繰り返して読むのに耐えるいい本もありますし,繰り返し読むことで,自分の中に基礎が形成されます。
数多くの本をただ読むだけより,1冊の本をとことんまで精読した方が,しっかりとした技術力がつくと思います。
私が一番繰り返して読み込んだ本は「マスタリングTCP/IP入門編 第2版」ですが,この本を精読したことは,その後の実務にも試験にも,すごく役立ちました。
他にも,「UNIXシステム管理」や「現実的なCプログラミング」など,何度も精読してお世話になった本も,数多くあります。
精読した本は,自分の血となり肉となります。
数は少なくてもいいので,しっかり読み込むことによって,そのスキルをしっかり取り込むことができるようになります。
試験問題も,数多く解くよりも,1問でいいので完全に理解していくことが大切です。
これは,「覚える」ということとは違って,試験問題に書いてある用語はすべて理解し,試験問題の状況を完全に把握し,解答がなぜその答えになるのかを問題文と知識から導き出せる状態にすることです。
全部の問題をやる必要は全然ありませんが,1〜2問は完全に消化しておくと,問題を解くときの適応力が格段に変わります。
といっても,文章を読むのが苦手な人が,いきなり専門書や試験問題を精読するのは難しいと思います。
そんなときには,何でもいいので気に入った本を何度も繰り返して読んでみるのがおすすめです。
個人的に,最近繰り返し読み返して読んで楽しんでいる本は,ライトノベルの「俺の妹がこんなに可愛いわけがない 」だったりします。^^;
一度読んだはずの本でも,結論を知ってから繰り返し味わうことで,新たな発見がいろいろあります。
個人的には,「繰り返し読むのに耐える本」が良い本だと感じています。
読みたくもない本を無理に繰り返す必要はありませんし,面白く読めないと本当には身につきません。
「自分が読んで楽しい」という感覚を大切に,繰り返してみることがポイントです。
本棚にある,昔読んで面白かった本をもう一度読み返してみる,というのもおすすめです。
時がたって経験を積み重ねることで,新たに気づくこともいっぱいあります。
素晴らしい本を繰り返し読んで,自分の中に取り込んでいきましょう。