株式会社わくわくスタディワールド

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紙の方がいい本,電子書籍がいい本

先日,「改訂新版 基礎Ruby on Rails」のKindle版を買って,Railsの勉強をしていたのですが,3章ぐらいで耐えきれなくなって本屋に走って,紙の本を手に入れてきました。

基礎Rails

こういう,「プログラミングスキルを身につける」といった時には,紙じゃないとすごく扱いにくいですね。
特に,実際に打ち込んで覚えるタイプのものは,見開きで見えないと一覧性が悪いです。
それに,途中で文法を忘れたときなどに前に素早く戻って確認,というのがやりづらくなります。

ということで,本自体はとても良かったので,紙の本で改めて学習を続けています。
電子書籍にも向き不向きがあるなぁ,と改めて感じました。

電子書籍版のいいところは,気軽に持ち運べること,大量に持って行けることです。
ですので,辞書のような使い方,参考資料として持つというときには,電子書籍が適しています。
試験対策だと私は,各年度の本試験問題集を自炊してPDFにしていますが,これがあると,昔の過去問を確認したいときにはとても便利です。

ただ,実際に自分で「問題演習を行う」というときには,電子書籍はあまり向いていないように感じています。
書き込みが難しいというのもありますし,試験問題って,何ページにもまたがるので,見開きで見えないとかなり解きづらくなります。
参考書や問題集は電子書籍版だったとしても,実際に解くときの問題は,印刷をして手元にあった方が勉強しやすいです。

勉強には,大きく「知識を得るための勉強」と,「スキルを身につけるための勉強」の2種類があります。
知識を身につけるのには,大量のインプットは効果的ですし,電子書籍でざっと確認するのもいいと思います。
でも,スキルを身につけるときには,電子書籍に頼ると,ストレスが多くなり,効果も少なくなりがちです。実際にスキルは,頭だけでなく体全体で覚えるという感覚になるものが多いので,手を動かしたりなど,読む以外の作業が重要だからです。

試験前の今の時期,問題演習を実際に行ってみるのは,とっても大切です。
できれば,ノートなどのマス目に,自分の言葉で記述式の答案を書いてみる練習ができるといいと思います。
頭と手の両方を動かすことで,知識も定着しますし,解答作成力も身につきます。
論述式の練習も,最初大変ならPCを使ってもいいと思いますが,1~2本は自分の手で書いてみるのをおすすめします。

と,問題演習に話がそれてしまいましたが,電子書籍でただ解答解説を読んでいるだけだと,なかなか実力はつきにくいと思います。
スキルを身につける必要があるものは,基本的に紙の書籍はおすすめです。

電子書籍は,気軽に読める読み物など入れておいて,空き時間に読むというのが個人的には一番使える気がします。
漫画とか小説は,意外とストレスなく読めますね。

気軽に読めて役立つ本だと,「改訂新版 コンピュータの名著・古典 100冊」なんてのはおすすめです。
これは,本そのものというよりも,「本を見つけるための本」ですが,「試験後にはこんな本を読んで勉強しよう」みたいな感じで見てみるといいと思います。
2003年時点の本なので,内容は古いですが,コンピュータ分野の古典に触れたいと思っている人にはぴったりです。

個人差もあると思いますが,紙の本も電子書籍も,適材適所で使い分けると,相乗効果が発揮できます。
試験直前,時間を有効活用して,スパートしていきましょう。