株式会社わくわくスタディワールド

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暗記する数はなるべく少なくする

試験,っていうと,「いっぱい暗記して,知識を増やした方がいい」と誤解している人が多いのですが,実はそんなことはありません。

実際,物知りっていうだけで解けるのは,レベルが低い試験だけです。
何かの知識を単純に問うだけの試験なら確かに,暗記した方が高得点になりますが,それだけで合格できるような試験は,だいたいそんなに価値はないものです。

大学入試などでも,レベルが低い入試だと単純な知識が問われるだけの問題が出題されるそうですが,レベルが高くなればなるほど,知識だけでは解けない問題が出てきます。
考える力,論理的思考力を問うことが大事になってきますので,付け焼き刃の知識は役に立たないのです。

情報処理技術者試験は,基本的には技術者としての考え方,資質をみる試験です。
午前試験などでは基本的な知識が問われますが,午後では考え方が中心に問われます。
ですので,単なる暗記だけでは合格できない試験になっています。

特に,勉強する時に丸暗記に頼ると,ITパスポートや基本情報技術者試験の午前ぐらいまではなんとか対応できても,それ以上には太刀打ちできなくなります。
体系立てて,理解しながら学ぶことがとても大切です。

ただ,やさしい本だけ読んで,「理解した気になる」だけだとあまり意味がありません。
そして,新しい知識はそれだけあってもダメですが,基本として必要ではあるので,暗記をまったくしなくていいというわけでもありません。

そこでおすすめなのは,「暗記する内容を整理して絞り込む」ことです。

参考書を読んだり問題演習をしたりするときに,漠然と読んだり,全部覚えたりするのではなく,「どれが大事かな?」ということを考えながら読んでいきます。
適当に,こんな感じで印をつけながら読んでいくといいです。

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それで,「すごーく大事」だと思うところを,重点的に記憶していくのです。

これをやると,自分の頭で何が大事かを考えるので,知識がつながりやすくなります。
大事なものを見抜くためには,知識の関連を考える必要があるので,その過程で頭が整理されていきます。
ですので,「すごーく大事」な知識だけ覚えても,そのまわりの知識もなんとなく紐付いてきますし,理解にもつながります。

これで,「よく分からない」という感覚があったら,その周辺知識を調べたり,ネットや本でもっと分かりやすく説明してあるものを見つけて補足してみると,理解が深まっていきます。
「わかった」という感覚があったときには,大体知識は頭に入っていると思います。

その後は,用語をど忘れすることがあるかもしれませんが,軽く見直すだけで再度頭に入ります。
この方法なら,そんなに何回も繰り返さなくても定着しやすくなります。

このとき,参考書などの「これだけは覚えよう!」などで,自分の頭で考えずに覚えるのは,実はかえって非効率です。
考えて実力をつける機会を逃してしまいますし,試験で問われることでより重要になるのは,単に知っていることよりも自分の頭で考えられるようになるかどうかだからです。

こういった勉強法は,一見大変なようにも見えますが,意外と時間はかかりません。
覚えることなどが絞り込めるため,やみくもに繰り返す必要がないですし,理解してしまえば問題演習は楽にできるからです。

今までの勉強で行き詰まっている方,丸暗記の苦手な方は,よろしければ参考にしてみてください。