株式会社わくわくスタディワールド

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過去問は3期分をしっかり学習する

試験まであとちょうど7週間,そろそろ試験に向かって本格的に勉強していく時期ですね。
私もやっと,ネットワークスペシャリスト教科書の原稿を書き終わったので,ここからいろいろ,動画を撮っていきたいと思います。

ということで,試験前の今の時期,とにかく何を置いてもやるべきことは,「過去問を実際に見てみる」ことです。

最近,応用情報技術者試験の受験者から,「テキストを読んで過去問演習を始めたら,全然載ってないことばかりだった」という話を聞きました。
私の本はちゃんと試験範囲に合わせて書いていますのでそんなことはないとは思いますが,そういう本が多いのは事実です。

実際,応用情報技術者試験なんかだと,一番売れている本が最近の試験範囲に全然合ってなくって,なぜそれで売れ続けるのか謎だったりします。
そういうときには,参考書を信じるより前に,自分で過去問を確認してみることが大切です。

まずは1回分,直近の過去問で午前午後全部の問題を解いてみて,現在の実力と出題範囲を確認してみるといいと思います。
そうすれば,今までの勉強の成果の確認と,これから何をすればいいのかが見えてくるはずです。

私も今日,「徹底解説プロジェクトマネージャ本試験問題〈2014〉」を買ったので,これから過去問演習をしっかりやろうと考えています。

ただ,最近つくづく思うのですが,過去問演習は,数をこなせばいい,というものではありません。
基本的には,過去3期分が十分理解できれば大丈夫です。
先ほど紹介した本試験問題集はちょうど過去3期分が掲載されていますが,これだけをしっかり学習すれば,どの試験区分でも過去問演習は十分です。

山のような過去問を用意していっぱい演習すると,一見すごくできるようになる気がするのですが,実はそんなに意味はないことが多いです。
特に,情報セキュリティやネットワークの分野は,あまり昔になると傾向が変わって,技術も古くなるので役に立たないことがよくあります。

過去問を演習する一番の目的は,「その試験で出てくる内容を把握し,それが解けるようになる」ことです。
ですので,単に軽く問題を解いて終わり,だととってももったいないのです。

問題を解いてみて,分からなかった部分はしっかり理解して,自分のものにすることが大切です。
特に,問題に出てきた知らない単語や,知らなかった技術については,調べてしっかり学習することが次につながります。

あと,1度解いて終わりではなく,しばらく置いたあと同じ問題を繰り返し解くこともおすすめです。
もう一度解いてできていない問題は,身についていない内容ですので,復習することで実力アップにつながります。
できれば3回ぐらい繰り返し解ければ,より頭に定着しやすいです。

ちなみに,私の「徹底攻略 データベーススペシャリスト教科書」は,紙面などの都合で全部の過去問を入れることはできていませんが,一番重要で選択する人の多い問題,つまり午後1の基礎理論(問1)とデータベース設計(問2),及び午後2の概念データモデル設計(問2)の問題だけは,過去3年分をきっちり演習できるよう,平成23,24,25年の問題を掲載しています。
お持ちの方は,ここに掲載されている問題だけでも,しっかり理解していただければと思います。

過去問をいっぱい,適当に解いてみて,「数を多くこなせばいい」というのは,実は勉強方法としてあまりいいものではありません。
効率が悪いというだけでなく,「なんとなく解く」クセがついてしまうと,本番でも適当に解いてしまいがちになるので,かえって逆効果になる場合もあります。

試験までの時間は限られていますし,本番では解答解説を見ることはできませんので,「自分で考えられる」頭を作っておくことが大切です。
そんなに多くの量をこなさなくってもいいので,1つ1つしっかり丁寧に,過去問演習をしていきましょう。