「勉強」って,何のためにするんだろう?
学校の勉強って,つらいけど役立つように思えないし,意味ないんじゃないかな?

。。。と,そんな風に考えたことがある人は,多いんじゃないかと思います。

私自身,勉強の意味については,いろいろ考えてきました。
そして,なんとか自分なりの解答を考えながら,勉強をし続けてきました。


最近読んだ本で良かったのが,「東大教授が教える独学勉強法」です。
タイトルにある独学の勉強法についてはあまり具体例はないのですが,勉強に対する考え方,学ぶ楽しさや意義については,すごく説得力のある本です。

dokugaku

本の中に,「勉強とは何か」について記述があるのですが,普通,人が「勉強」と聞いてイメージするのは,大きく分けて次の二つだと思います。

1.明確なゴールがある勉強(受験勉強や資格試験の勉強など)
2.教養を身につけるための勉強(趣味的な世界の勉強など)

それに対して,この本の著者の方が身につけてほしいと考えているのは,上の二つとは違う,次の第3のタイプの勉強だそうです。

3.答えのない問いに自分なりの答えを見つける勉強

確かに,この3番目の勉強が,今後大切になってくる新しい「勉強」だと私も感じています。

もちろん,1番目や2番目の勉強が必要ないわけではありません。
ただ,それはゴールではなく,それさえできればいいというものではないのです。

もともと,大学では,この3番目の勉強が一番重視されます。
私も大学1年の時,最初の頃の講義で,「高校までの勉強は,“答えが決まっている”勉強だった。大学では,まだ答えが決まっていないことについて自分で考える勉強をするのだ。」という話を聞きました。

ですので,知識を暗記していることについてはほとんど評価はされず,「いかに自分で考えて答えを出したか」という面が重視されます。
大学で研究者として生きていくには当たり前の基本ではあるのですが,あまり一般的ではない考え方かもしれません。

一昔前の,世間に敷かれたレールに乗っていれば一生安泰,という時代には,1と2の勉強だけして,就職して会社に従っていれば良かったのだと思います。
でも今は,そんな「一生安泰のレール」というもの自体が幻想になりつつありますし,自分の人生について自分で考える必要があることが多くなっています。

そのため,今はどんな人でも,3番目の新しい「勉強」が必要な時代になってきています。

学校や資格試験の勉強では,「正しい答え」があって,それは1つです。
でも,世の中のほとんどのことは,そんな風に「正しい答え」があるわけではなく,複数の考え方,方法などがあって,その場に応じて最適な解を考えて実践していく必要があります。

勉強は積み重ねていくことで,「複数の矛盾する考え方がある」ことに気付くことができます。
そして,「絶対的な正解はない」「白と黒の間にグレーゾーンがいろいろある」ということもわかってきます。
1つの考え方に固執しないで,複眼思考と呼ばれる,多角的に考えるということが,思考を続ける上で,とても大切になってきます。

このあたりの思考法については,以前から「知的複眼思考法」が有名ですし,最近だとちきりんさんの「多眼思考 ~モノゴトの見方を変える300の言葉! ~」などで取り上げられています。
興味がある方は,これらの本を読まれるのもおすすめです。

勉強とひとことで言っても,いろんなタイプの勉強があります。
そして,自分の頭で考え,自分自身で判断できるようになることは,これからの時代にはとても大切です。
そのためにも,3番目の勉強を,意識して行う必要があります。

「自分がやっていることに意味がある」と感じられると,人は進んでいけます。
まずはじっくり,「自分が勉強する意味」を考え,それから一歩一歩,歩き出していきましょう。