今日,BPS株式会社というところのブログの,「開発会社におけるエンジニアスキル向上施策の過去と今」という記事に,「IPAの高度情報処理技術者試験の一部について、合格時に一時金のインセンティブ」という内容を見つけました。
これは,今時なかなかないぐらいすごい額ですね。

特に、30歳未満で入社後3年以内の場合には大きめのインセンティブにし、対象となる全試験に受かれば100万円もらえるというのは,はじめて聞きます。

会社のエンジニア採用ページによると,一時金の額が応用情報技術者試験と情報セキュリティスペシャリスト試験が10万円,ネットワークスペシャリスト試験とデータベーススペシャリスト試験が35万円,システムアーキテクト試験とプロジェクトマネージャ試験が30万円だそうです。
ただ,よく考えてみると試験を受けるチャンスは3年で6回しかないので,全部受かるのはかなり難易度高そうです。

個人的には,この値段付けと年齢制限は,面白いなぁ,と感じています。
高度情報処理技術者試験は,30歳までに取ると,活用のチャンスがかなり広がります。
私自身も,ネットワークが28歳,データベースが29歳で取得できたことが,その後の仕事にいろいろつながりました。

情報処理技術者試験の内容は,「すぐに役立つ小手先の技術」というわけではなく,コンピュータ科学など,基本的なIT全般の考え方を学ぶ試験です。
そのため,一見すると直接役立たないように見えますが,仕事をする上での基礎力につながります。
早めに身につけて,全体的に視野を広げることが大切なのです。

というわけで,情報処理技術者試験の場合,日本の開発関連の企業では,報奨金を出しているところもかなり多くあります。
ただ,こんな感じで種目ごとに細かく額を設定というのは,結構珍しいです。

大手の企業だと,高度情報処理技術者試験は,スペシャリスト系(情報セキュリティスペシャリスト,ネットワークスペシャリスト,データベーススペシャリスト,エンベデッドシステムスペシャリスト)と,論文系(システムアーキテクト,プロジェクトマネージャ,ITストラテジスト,ITサービスマネージャ,システム監査技術者)の2種類に分けられることはありますが,だいたい報奨金の額にはあまり差はないです。

ただ,難易度的には,種目によって結構差がありますし,学ぶ内容の実務への直結度合いも異なります。

ネットワークスペシャリストとデータベーススペシャリストは,Web関連の業務に直結する内容が多いので,この2つの試験の報奨金を高くするというのは妥当だと考えられます。
ただ,今はやりの技術というわけでもないですし,地味なところなので,受験者数は減り続けてはいます。
縁の下の力持ち的な仕事をするときには,ネットワークとデータベースは不可欠なスキルなので,学習しておくことはおすすめです。

いずれにしても,資格手当などの要件も含めて,スキルを評価する指標がはっきり決まっているのは,努力の方向性がわかりやすくなります。
会社を選ぶ際には,こういった技術の評価指標がどのようになっているか,どういったスキルを今後身につけていくことが求められているのかも,判断の材料にすると,方向性が見えてきます。

資格手当は,会社が「その方向に向けてスキルを身につけて欲しい」という道しるべです。
無理に合わせなきゃいけないわけではありませんが,せっかくなのでその波に乗って,スキルを磨いていくと効率的です。

目の前にお金の利益がある,というのは,勉強するきっかけとしても使えます。
その手当から会社の方向性や自分に期待されているスキルを読み取りながら,うまく活用していきましょう。