経産省、サイバーセキュリティー人材の育成に注力 専門家育成機関開設へ」(元記事)というニュースがありました。
IPAが主体となって,「産業系サイバーセキュリティー推進センター(仮称)」というサイバーセキュリティー人材育成機関を開設する予定のようです。

2017年度半ばからの運営を予定しており,受講者は国家資格「情報処理安全確保支援士」を取得できる見込みです。

発電所などの模擬プラントを用意して,演習中心で学べるということで,なんかすごく面白そうです。
情報セキュリティに限らずIT技術は,机上の演習だけではなく,実践を交えて学ぶ方が効果的で役に立ちます。
「実際にやってみる」ことはとても大切なのです。

ただ,実際に演習を行うとなると,機器や設備などの用意が大変になります。
私自身,情報セキュリティを教えるときにはどうしても座学中心で行っていますが,これは単純に,予算の都合です。
機器が用意されている実習機関があると,スキルの習得はかなり容易になります。

昔ボランティアで勉強会の演習を行ったことがあり,ネットワーク機器の企業から無償で機器を借り受けて演習を行っていました。
機器の料金がかからなくても管理の手間だけで大変ですし,実習中のトラブル対応が必須になりますので,スタッフのスキルがかなり必要です。
スキルのあるボランティアスタッフを複数集めるため,敷居がかなり高いのです。

また営利の研修機関の問題として,IT関連の機器では進歩が激しいので,古い機器やソフトで演習するわけにもいかず,常に新しく設備を更改していく必要があります。
プログラミングなども,古いPCで演習したり,古いバージョンのソフトで動かしたりという研修機関も多いです。

このあたりの予算が潤沢にある公共の施設で演習が行えるとなると,期待も大きくなりますね。

公共の機関といえば,東京大学では,「デロイト トーマツ x 東京大学 SiSOC サイバーセキュリティトレーニング(PDF)」で,情報セキュリティを実践的に学べる講座を開講するそうです。
こちらはまだ東京大学の学生(学部生,院生)に限ったものですが,今後は他の方も受講が可能になりそうです。
というのは,この研修が開講される八重洲オフィスは,「八重洲オフィス開設とセキュリティに関する最新研究成果の紹介(PDF)」に「当オフィスでは学生や企業のセキュリティ担当者を対象にしたトレーニングの実践的演習環境(SiSOCサイバーレンジ)を構築し、高度セキュリティ人材の育成を図ります。」とあり,企業のセキュリティ担当者も対象となっているからです。

情報セキュリティの分野は,需要が多く人材不足が深刻な状況です。
そのため,国家予算がついて,いろいろな学習機関が創設されています。
うまく活用することができれば,短期間で大幅なスキルアップも可能です。

わく☆すたでも,今後は実際に機器やPCを使いながら学ぶような講座を行っていきたいと考えています。

活用できるものはどんどん活用し,今後使えるスキルを磨いていきましょう。