株式会社わくわくスタディワールド

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会社での実務経験を補う本

昨日,応用情報技術者試験の「合格への道しるべ」セミナーで,社会人経験が短く,ストラテジ系やマネジメント系がイメージしづらい,ということについての質問を受けました。
確かに,私自身も第二種情報処理技術者(今の基本情報技術者)の受験時にはまだ学生で,経営系の話題はちんぷんかんぷんでした。第一種情報処理技術者(今の応用情報技術者)の受験時にも,入社1年目だったので,マネジメント系のことは全然わかってなかったです。
ストラテジ系,マネジメント系の知識は経験則によるところもあるので,社会人経験,実務経験が長ければ身につく,という部分もあるかと思います。
ただ,年月が経つのをまたなくても,そのあたりは自分の勉強で補うことが可能です。
王道は,経営学の勉強をして,自分なりに「会社とは」の考え方を身に付けることです。
グロービスMBAマネジメント・ブック【改訂3版】」は,広く浅く,経営戦略やマーケティング,アカウンティングなどについてまとめられていて,これ1冊でストラテジ系の一般的な知識は身に付けられると思います。
読み物的なものでは,意外と使えるのが,「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」です。
ドラッカーの『マネジメント』の,大事な部分のエッセンスが題材になっているので,考え方を身に付けるための本としては,火なりの良書です。本気で勉強してみたい人は,ドラッカーの「マネジメント[エッセンシャル版] - 基本と原則」自体を読んでみるのもいいと思います。
さらに読み物的に,システム開発の現場の臨場感を体験するためには,「なれる!SE―2週間でわかる?SE入門 (電撃文庫)」のシリーズが使えます。
上司が中学生みたいな女の子,という以外はリアルで,中身は意外とちゃんとしています。
同様に,「ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない」も,体感型としては使えます。
その他,会社の経営を実際に体感してみるには「ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か」はおすすめです。
プロジェクトマネジメントだと,「クリティカルチェーン―なぜ、プロジェクトは予定どおりに進まないのか?」もあります。
本を読むことの意義の一つに,「自分の人生だけでは経験しきれないことを経験する」ということがあります。
実際にやってないことでも,本を読んでいると,イメージがつかみやすくなるのです。
これは,試験問題での疑似体験でも得られますし,本だけじゃなく雑誌でも可能ですが,本が一番読みやすいとは思います。
年末年始,帰省中の移動などで,本を読む機会ができる人も多いと思います。
そんなときに,半分息抜きしつつも役に立つ本の読書は,おすすめです。