自分でやらないと学べない
子供の勉強などを見ていると,「自分でやった方が,よっぽど楽」だと思うことがよくあります。
でも,だからといって,代わりにやっても意味がないので,できることは,やり方を教えて見守るだけです。
10年ぐらい前,私が講師を始めた頃には,よく,「まったくやる気のない人が集まった企業研修」というのがありました。
「会社が言うから仕方なく来てやった」的な感じの人が集まっていて,全然自分から勉強しようという気がないのです。
「俺は忙しい○○社の社員なのだから,講義だけでさっさと合格できるようにしろ」という人もいました。
。。。それは無理な相談です。
情報処理技術者試験に限らず,ある程度のレベル以上の試験は,どうしても,「自主的に継続して学習すること」が必須となります。
効率的に合格する方法や,勉強する内容を教えることはできますが,一瞬で合格させることはできません。
改めて思い返してみると,最近は,こういったやる気のない研修は,企業研修でもなくなってきました。
多分,そんなやる気のない人に研修を受けさせる余裕のある会社は,もうあまりないんじゃないかな,とは感じています。
最近は,企業研修に行っても,真剣でやる気がある方が多いので,教え甲斐があります。
教育というのは,「教える」人ではなく,「学ぶ」人が主人公です。
どんなに詰め込んでも,学ぶ人が受けとる気があることしか学べません。
「学ぶ意欲の心理学」という本があります。
この本は,学校で子供が勉強する時の話を中心に,動機付け理論を紹介しています。
以前,「自分で自分に報酬を与える」の記事でも紹介した本ですが,「やる気」をアップさせる方法がいろいろあるので,自分のやる気アップにもおすすめです。
勉強というのは,仕事と違って,「他の人にやってもらう」ことはできません。
でも,だからこそ,世渡りのうまい人が得をするわけでもなく,公平でいいな,と感じています。
自分のスキルアップは,自分で責任を持って行っていきましょう。