株式会社わくわくスタディワールド

株式会社わくわくスタディワールド

地道に練習を積み重ねる

先日,受講生の方に「美月先生のように,受験したら合格しちゃうレベルになるのには,どうすればいいですか?」と聞かれて,改めてずっと考え込んでいました。
どこかに幻想がある気がするのですが,私は一応,情報処理技術者試験は全区分合格していますが,今受験して何でも合格できる,とは思ってません。
多分,普段セミナーで教えてる試験区分だったら大丈夫だとは思いますが,直前に勉強しないでいきなり合格,ということはないと思います。
今年の春合格したエンベデッドシステムスペシャリストは,1ヶ月ぐらいは再勉強しました。
回路やタスク処理なども復習し,過去問も3年分解きました。合格に必要なだけの勉強はやってます。
多分,当たり前の答えですが,試験に合格するために必要なのは,「試験の前に,合格レベルになるまで勉強する」ことに尽きます。
ただ,合格レベルに到達するまで勉強を続ける必要があるので,その勉強には工夫の余地はあると思います。
私自身,別にすべての試験が得意,というわけではなく,先日受験した第2級アマチュア無線技士(2アマ)は,大学時代にも2回落ちてます。
子供の頃にやっていた珠算(そろばん)も,4級までは合格できたのですが,3級でどうしても合格できなくって,そこでやめた,という過去があります。
私は,速く解くことや覚えることはそれなりに得意なのですが,「ミスなくやる」ということは苦手です。
なので,テストで100点,というのは,なかなか取れないタイプです。
珠算の時に一番苦手だったのは見取り算(単純な足し算)で,これをミスなくこなす,ということができず,何度試験を受けても合格できませんでした。
今考えると,地道に練習を積み重ねていけば合格するぐらいにはできるようになったとは思うのですが,当時はそこで根気が続かず,投げ出してしまったのです。
ちなみに,大学時代に2アマに合格できなかったのも,電気通信術(モールス符号)が原因で,こちらも地道に練習していけば,できるはずのものだと思います。(現在では試験から廃止されています。)
という失敗例があるため,実は情報処理技術者試験を受ける前には,資格試験には少し,苦手意識がありました。
なので,今度は失敗しないように,「できるようになるまで練習する」ことを徹底しました。
具体的には,最初に本気で勉強した第一種情報処理技術者(今の応用情報技術者)の時には,問題集を2冊(午前と午後用),何度も繰り返し解いて,分からないところを潰してから,試験に臨みました。
次のネットワークスペシャリストの時には,「マスタリングTCP/IP 入門編」(リンクは第5版だけと当時使ったのは第2版)をこれでもか!というぐらいに繰り返し読んで,過去問5年分を繰り返して完全にマスターしました。
これだけやって下地ができると,他の試験区分のときには,それほどいっぱい勉強しなくっても,比較的簡単に合格レベルには行けるようになりました。
今の自分があるのは,最初の頃に徹底的に勉強した経験があるからかな,と感じています。
試験勉強は,方向性がぴったり合っていて最短距離で勉強しても,すぐに合格,というわけにはいきません。
物事を身につけるためには,どうしてもある程度の時間の練習は必要です。
地道に,練習を積み重ねていきましょう。