ただいま,「情報処理技術者試験の国語」の準備中なのですが,国語力のあるなしって,高度区分,それもレベルが上がれば上がるほど,影響が大きくなってくるなぁ,と感じています。
最近よく,仕事で記述式の採点をしているのですが,応用情報技術者試験や情報セキュリティスペシャリストを受ける方の答案は,かなり文章のレベルにばらつきがあります。
中には,「日本語になってないよ~」と感じるぐらいのものもありますし,問題文と関係ないことを書いてくる答案はざらにあります。
論述系の区分になると,そういった答案は少なくなるのですが,明らかに文章を読んだだけで「受かりそうにない」と感じさせられることも結構あります。
そして,簡単な区分を受験する時から,読みやすい文章を書く人の場合,その後どんどん高度区分に受かっていくことが多いです。
難しく高尚な文章よりも,「さらっと読めて内容が通じる」文章であることが大切です。
というところで,今日も合格体験記シリーズです。
以前,「情報セキュリティスペシャリスト合格体験記『あきらめちゃダメだ、あきらめちゃダメだ、あきらめちゃダメだ』:バズさん」でも書いていただき,プロジェクトマネージャ試験に連続合格されたバズさんです。
読みやすい文章ですし,「プロマネに受かるにはこういった文章が書ければいいんだな」ということも感じてみてください。
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【基本情報】
氏名:バズ(男)
年齢:38歳
プロジェクトマネージャ受験:1回目
点数:
 午前1 免除
 午前2 76.00点
 午後1 66点(問1,問3を選択)
 午後2 A(問3を選択)
受験当時の取得資格
・第二種情報処理技術者(20年ほど前の大昔)
・情報セキュリティスペシャリスト(H23年秋期)

【試験に向けて,勉強した内容】
2012年1月に書籍を購入し,翌2013年春期試験で合格できればいいなという軽い気持ちで学習を始めました。
しかし,学習すればするほど,今回2012年の試験で合格したいと強く思うようになり,すぐに本格的な学習に切り替えました。
具体的には,以下のような学習方法でした。
1.プロジェクトマネージャの考え方や知識の習得
わくスタでも良く紹介されている『情報処理教科書 プロジェクトマネージャ』を使用し,プロジェクトマネージャ(以下,PM)の考え方を基本から学びました。
また,今回論文試験が初めてだったので,論文試験そのものについても情報を収集しました。
わくスタの合格の道しるべは,論文試験が初めての私にとって大変有効でした。そんなに高尚な論文じゃなくていいんだということが理解できました。
2.問題演習
問題演習は,午前午後とも過去問だけを繰り返し演習しました。
その他の問題集などは,まったく利用しませんでした。
2-1.午前2対策
学習開始の早い段階で過去問10年分をすべて実施し,試験直前に間違えた問題のみ復習した程度でした。
これは今回の試験では,午後1と午後2の対策に十分な時間を確保することが重要と考えたためです。午前満点を目指すのでなければ,この程度でよいと自己判断しました。(実際,過去問が結構な割合で出題されました)
2-2.午後1対策
午前2の対策同様,過去問題(約10年分)をすべて演習しました。答えが分からずとも一通り自分の言葉で記述してから教科書の回答・解説を読むようにしました。
情報セキュリティスペシャリスト(以下,SC)の時もそうでしたが,過去問は読むだけでなく,試験用ノートを用意し,ストップウォッチで時間を計り,本番時間を意識して回答するように心がけました。(これは本番時間を感じるために有効です)
間違えた問題はチェックしておき,過去問が一通り演習できた後,チェックしておいた問題を復習して,理解するようにしました。
2-3.午後2対策
まずは教科書に載っているサンプル論文を一通り読んでみて,さらに手書きで書き写してみました。
ここで非常に重要かつ残念なことが発覚しました。
それは「そもそも今の手書きスピードでは,書き写すだけでも2時間以上掛かってしまう。こんなんじゃ自分で論旨を考えながら書く本番で,2時間で論文が仕上げられるわけがない…」ということでした。
それからは,最低週2回は,サンプルでもいいし自作でもいいので”手書きで論文を書く”ことを自分へのノルマとしました。こうなると学習というよりも訓練でした。手力がついてきた頃には,2時間以内で書けるようになってきました。
具体的な論述内容の学習としては,
設問(ア)の対象プロジェクトは,どんな出題内容にも対応できるような汎用的なプロジェクトについて考え,何も見ずにスラスラ書けるレベルまで準備しました。何度も書けば内容は自然と覚えますし,これにより,本試験での時間稼ぎにもなると考えました。
設問(イ)(ウ)については,出題内容により論述内容が異なりますので,それぞれの出題意図から外れた内容にならないこと,論旨に不整合がないこと注意して,自分が仕上げた論文の自己評価を行いました。
なお,最初に手書きで書いた論文は書きっぱなしにせず,PCでテキストにして不整合部分などを見直し,自分としての合格論文レベルまで仕上げる工夫をしました。
3.その他
過去に自分がメンバとして関わったプロジェクトや他プロジェクトの管理資料を閲覧し,どのようなプロジェクト管理がされていたかPM視点で振り返ってみました。
これはPM経験がない私にとっては,論述するプロジェクトの具体的な参考となりました。
また,自分で仕上げた論文にどうしても自信が持てなかったため,会社の上位者(PM試験取得済み)などに見ていただき,アドバイスをいただきました。これは第三者に論文を見てもらうことで,論旨や整合性に不備がなく,理解できる内容になっているか判断するのに有効でした。(忙しい中アドバイスしてくれた皆様に感謝)

【当日の試験の感想】
1.午前1
免除でした。
これが免除になるだけでも,大変ありがたいですね。
2.午前2
過去問と全く同じ問題が例年並みに出題されました。
もちろん初見問題もありましたので,それほど点数は伸びませんでしたが,少なくとも通過している感触はありました。
3.午後1
計画見直し系の問1とEVM関連の問3を選択しましたが,過去のEVM問題と少し出題傾向が違っていたため,こんな回答でいいのだろうかと思いながら空欄を埋めました。
昨年のSC試験の時もそうでしたが,やはり午後1は時間との戦いでした。
試験終了後,ここでの足切りもあり得ると覚悟しました。
4.午後2
一番書けそうな内容の利害関係の調整(問3)を選択しました。
対象プロジェクトは,想定プロジェクトを準備していたため,スラスラ書くことができました。
設問(ア)の後半からは,論旨を出題内容にフィットさせるよう気を遣いながら書いたため,やはりスラスラとはいきませんでした。
しかし,学習中には論述内容を膨らますことにあれほど苦労したのに,本試験では文字数は十分書けました。逆に話の収拾がつかなくなり,時間が足りなくなりそうだったため,我に返り内容をまとめて,設問(ウ)までを5分ほど残して書ききりました。
最後の最後に受験番号などを確認していたところ,選択問題に○をしていないことに気が付き,慌ててシャーペンを取るも手がバカになっていて,思うように動かず,最後の5秒でようやく○が書けました(汗)。
※試験開始後,私がメモ欄の用紙を定規で切り取り,下敷き代わりにしたところ,周りの受験者もワラワラと破りだしました(笑)

【今後の受験者に向けてのアドバイス】
午前2は,どの区分でも同じだと思いますが過去問題をしっかり学習しておけば大丈夫だと思います。
午後1は,他区分も同様だと思いますが,時間との勝負になります。
午後2は,事前に汎用的な対象プロジェクトを準備しておき,本試験では汎用的に書けそうな問題を選択されるのが良いかと思います。まずは手書きをおすすめします。
手書きすることが少なくなった今では,2時間で規定文字数以上を書くことは,想像以上に大変でした。また,第三者に見てもらうことも非常に有効だと思います。論旨の整合性という観点では,(ウ)で書けることは(イ)で書いてあること,(イ)で書けるのは(ア)で書いてあることということを意識すると論旨のブレがなくなってくると思います。
PM試験は,技術的な知識を詰め込む必要がなく,PM視点での考え方が重要になりますので,考え方を理解されている方であればスペシャリスト系試験よりも少ない学習期間で合格レベルになれると思います。
ギリギリでの合格でしたので,大きなことは言えませんが,皆さんの参考になればと思います。

【今回使った書籍】
・情報処理教科書 プロジェクトマネージャ2012版:◎
・ポケットスタディ プロジェクトマネージャ:○
・合格の道しるべ「プロジェクトマネージャ試験」24春:○
・プロジェクトマネージャ午後2最速の論文対策2012年度版:△
※◎大変良かった,○良かった,△参考になった
※なお,上記は個人的な感想ですので,人それぞれの学習方法により,合う合わないがあるかとは思います。
以上です。