株式会社わくわくスタディワールド

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「型」を合わせる

最近,採点していてすごく感じるのは,問題文の型とまったく対応していない答案というのが,意外と多いことです。
「~の理由を述べよ」と書いている時には,「~だから」「~のため」など,理由に対応する型で返すことが大切です。
必ず型にはめる必要はないのですが,型にはまって答えると,意図を外した答案が書きにくくなるので,結果的に正答率が上がります。
かといって,なんでも「~だから」でいいわけではありません。
実際にあった例では,「問題点を述べよ」という設問に対して,「~だから」と答えている答案。これだと,理由になっているので,問題点からはずれてしまい,不正解になります。
問題点だと,問題な点を指摘して,「~な点」などで締めくくると確実です。
情報セキュリティスペシャリストやシステム監査の問題で結構多いのが,「指摘事項」を答えさせる問題です。
指摘事項というのは,問題がある点であって,それを監査で指摘します。
「指摘事項を記述せよ」という問題で,情報セキュリティスペシャリストの受験者は結構,解決策を書いていることが多いのですが,これは用語を理解していない人が多いのかな,と感じています。
試験問題,特に午後の設問に出てきた用語でわからない言葉がある場合には,ちゃんと調べて誤解をなくしておくことも大切です。
あと,ネットワークスペシャリストや情報セキュリティスペシャリストなどの問題で多い,「○○という字句を用いて」という問題。これも,その字句が入っていない,という答案を,採点していると2~3割ぐらい見かけます。同様の問題としては,「表1の字句を用いて」など,使える用語が限定されているのに,それ以外を答えるパターンもあります。
設問の条件は,ちゃんと満たしていないと基本的に点数になりませんので,よく気をつけてください。
こういった誤答のパターンは,問題演習を積み重ねて経験値を積むと,段々減ってはきます。
ただ,漠然とやっていてもあまり効果はありませんので,間違えた場合に「なぜ間違えたのか」をその都度確認することが大切です。
自分では気づきにくいこともあるので,できれば他の人に採点してもらえるとベストです。
昔あった,「テクニカルエンジニア ネットワーク[午後]オリジナル問題集」などでは,こういった解答の仕方も含めた鉄則がまとめられていました。
今はないですが,こういった「パターン」や「鉄則」を自分で作ってみるのも勉強になると思います。
記述式の問題が苦手な人の場合,きちんと問題文の聞いていることに「型」が合わせられるようになるだけで,10点ぐらいは変わってくると思います。
情報セキュリティスペシャリストの午後2の場合,それ以上かもしれません。
仕上げの問題演習は,「型」を意識して,問題文に合わせるようにしていきましょう。