「自分でやってみる」が簡単にできる時代

先日,「「Maker」になる」という記事で紹介した「Maker Faire Tokyo 2012」に行ってきました。
いろんな人がいろんなものを作って,楽しんだり売ったりしているという感じで,盛りだくさんなイベントでした。
個人的には,先日,「MAKERS―21世紀の産業革命が始まる」を読んで,3Dプリンタをぜひ見たいな,と思っていたのでいろいろ見られて満足でした。
こんな感じで,いろんな3Dプリンタが動いていました。
右側は,製品を出展されている方が,個人輸入で買ったものだそうです。
今は,3Dプリンタの値段は,10万円以上します。
ただ,昔のドットプリンタも,それくらいの値段はしていたと思いますし,そのうち安くなって,個人で手が届く範囲になるのかな,と楽しみにしています。
実際に出展されている作品は,「すごいなぁ」と感心するものもありますし,「これだったら,自分にもできそう」という気になるものも結構ありました。
面白かったので,つい買ったものに,こんな感じの基盤で作ったカレンダーや,萌え基盤があります。
基盤も,最近は気軽に印刷して作ることができるので,こんなこともできるそうです。
こういったものが増えてきて,一番感じるのは,「実際に自分がやってみる,というときの敷居が低くなったな」ということです。
昔は,電子工作というとかなり気合いのいる趣味で,簡単に素人ができる,というものではなかったです。
今は,LEDを光らせたり,センサで物を動かしたりするぐらいなら,簡単にできる環境が整っています。
試験と関連する話だと,エンベデッドシステムスペシャリスト試験に出てくる,スイッチを押したときに不安定になるチャタリングは,Arduinoを使うと,簡単に試すことができます。
「Arduinoをはじめようキット」でも買ってきて,「Arduinoをはじめよう 第2版 (Make:PROJECTS)」でも読みながら試していると,チャタリングを防ぐプログラムを作る,というところまで,実際に体験することができます。
それ以外にも,ネットワークスペシャリストで,無線通信を実際に自分の手で作ってみよう,というのだったら,XBeeを使ってみると楽しいです。
XBeeがあると,ZigBee(IEEE802.15.4)などでの無線通信が可能になります。
Arduinoにつなげてもいいですし,XBee専用だと,「[XBee 2個+書込基板+解説書]キット付き 超お手軽無線モジュールXBee: すぐにつながる!どこまでも広がる!「※超お手軽無線モジュールXBee2012年 03月号[雑誌] が入っています」 (トライアルシリーズ)」というのも売っています。
もちろん,キットじゃなければ,もっと安くできると思います。
試験勉強という意味では,別にやらなくてもOKではありますが,やってみると印象に残って,確実に身になります。
そして,昔は敷居が高かった「実際に試してみる」も,今はかなり気軽にできるようになっています。
個人的には,技術者の方はぜひ,ソフトウェアを作るのと実際の物を作るのの両方を体験して,その楽しさを感じて欲しいな,と思っています。
昔,大変すぎてできなかったことも,今では気軽にできる,ということも多くなっています。
手を動かしてものを作る,というのは,脳を活性化するのにもいいですし,なによりやってるだけで楽しいと思います。
気軽に,できる範囲で,自分でできることを試しにやってみましょう。