株式会社わくわくスタディワールド

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本は友達からもらわない方がいい

わく☆すた,美月です。
昨日,けんけんさんが情報セキュリティスペシャリストに受かったと聞いて,早速「受かっていらないならテキストください」と連絡してきたけんけんさんの友人がいました。私も一応知ってる人だったので,思わず「だから何年経っても受からないんだ」と妙に納得してしまいました。
この「本をどのように手に入れるか」は,意外と重要なことなので,ここで私の考えをお話したいと思います。
試験勉強をする上で,本を手に入れる方法には,主に次の4つがあります。
 1.自分で新品を買う
 2.ヤフオクやAmazonなどで中古で手に入れる
 3.会社や研修で指定されて,もらったり買ったりする
 4.友達から手に入れる
このとき,「自分の意志で好きな本が選べる」のは1か2です。
1では新品を本屋に行ってみてから選ぶ,という形が基本形ですが,自分に合った問題集を,自分の目で見て選ぶ作業は,それだけで合格への意欲が高まります。自分専用の本,という意識を持つためには新品がベストですが,このブログでも何度も紹介したテクニカルエンジニア ネットワーク[午後]オリジナル問題集〈2006年度版〉などは中古でしか手に入りませんので,中古でも自分で選べば問題ないです。
参考書や問題集には,良し悪し,合う合わないがあります。
自分の目で見て,自分に合った良書を使うことが,合格への近道です。
ただ,私が見ている限り,3のパターンも意外に良かったりします。
私は企業研修に行く場合には,研修で使う書籍を選びます。当たり前ですが「これは使えない」と思う本は指定しません。出版社がからんでいる時以外は,書籍は自由に指定できるので,一番合格できそうな本を選んで教科書に指定します。ネットワークスペシャリスト試験対策で,参考書でなくてもいい時には,「マスタリングTCP/IP入門編」を選びます。
出版社がからんでいるときでも,なるべく慎重に,「この種目は予想問題集はいいけど重点対策は使えない」などと細かく見極めて,なるべく合格に近づく,いい本を指定します。
そうすると,合う合わないの幅はありますが,研修で必ず使いますし,ひととおり合格に必要な勉強は行いますので,受かりやすくなります。研修の効果の方が大きいというのは,その通りですが,合わない分は研修で補完できる分,テキストとの相乗効果で実力が伸びる感じはあります。
私があんまりおすすめしないのは,4の友達からもらうパターンです。
友達などに「テキストをください」といって,もらえるのは,多分使えなかった本です。
心理的に,自分が使ってすごく役立った本は,手放したくなくなります。試験後の業務にも役立つことが多いので,本当に良かった本を手放す人はめったにいません。
私は,問題集にそのまま書き込むパターンが多いので,使った問題集は人にあげられるような状態ではなくなりますので,あげられるのは,「使わなかった問題集」だけです。つまり,買ったけど使えなかった本だけ,人にあげる,という形になってしまいます。
親切に,丁寧に本を使って,「これ良かったから君にも」と譲ってくれる優しい人もひょっとしたらいるかもしれません。
ただ,高度情報処理技術者試験は,受ける種目は基本的に自分の仕事に関係してくる分野なので,大学入試のように「取ったら終わり」ということにはなりません。(けんけんさんも,「今後も仕事で使う」ってことで断ってましたし。^^;)
普通は,「買ったけどあまり使わなかった(使えなかった)本」が譲る対象になると思います。
本というのは不思議なもので,買わないと身にならないという側面がある一方,多く本があればいいというものでもありません。
特に,参考書の類は,何冊も手に入れると,それだけで安心して,勉強したような気になってしまいます。なので,数があることがマイナスに働くことも結構あります。自分で身銭を切って買った本だと,経済的な制約でそこまでいくことは少ないですが,もらう本だとこの状態に陥りがちになります。
私も大学入試の時には英語の参考書など,手当たり次第に買い漁りました。でも,それで安心して,実際に覚えたりしなかったので,成績はほとんど伸びませんでした。腰を据えて,1冊「基本英文700選」を順番に覚えた時ぐらいから,成績が伸び始めました。「1冊自分に合った本を,とことんやる」ことが,何かを学ぶ上では,とっても大切です。
読まない,使わない本は,いくら手元にあっても意味はありません。
使う本を厳選して,それを徹底的に学習することをおすすめします。