株式会社わくわくスタディワールド

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すっぱいぶどうの話

わく☆すた,美月です。
今日10時半頃,メールマガジン創刊号を発行いたしました。初めての発行なので,いろいろ至らない点もあるかと思いますが,気軽にお楽しみください。
登録したのに届かなかった,と言う方は,ご連絡ください。


今日は,ちょっと辛口に,「すっぱいぶどう」の話です。
「すっぱいぶどう」,これは元々イソップ童話です。


きつねさんは,木の上に,おいしそうなブドウを見つけました。でも,手が届かず,食べられない。いろいろ試しても無理だったきつねさんは,最後に捨て台詞「フン,あのブドウはすっぱいのさ!」を残して去っていく。


という,有名な話です。
「本当は価値がなかった」と思い込むことで,自分を傷つけないようにする,という,人間が現実を正しく見ない時のたとえ話だと思います。
最近,いろいろ話したり,ネットで見たりしていて,「情報処理技術者試験って,このすっぱいブドウに似ているな。」と感じることが多かったので,ちょっと書いてみます。


結構多いのが,情報処理技術者試験自体の価値をおとしめる人。


「情報処理試験なんて,実務とかけ離れてるから,取っても意味ない」とか,「あんな時代遅れな試験,受けても意味ない」とかいう意見は良く聞きます。
試験自体は,時代に合わせてどんどん新しくなっていますし,結構実際の事例と同じようなものが出題されています。情報処理技術者試験のあまり改訂されていない参考書を見ただけでの思い込みなのかなぁ,とも思います。


最近直接聞かれたすごいのは,「試験に受かる人って,みんなテクニック使ってるんでしょ?」というもの。高度情報処理技術者試験は,テクニックで受かるような試験ではありません。逆に,付け焼き刃のテクニックを使うと受からない試験です。なんかいろいろ誤解されているなぁ,と感じることはよくあります。


別に,独占業務がある資格じゃないので,試験に合格したからすべてOK,というわけにはいかないのは,確かにその通りです。でも,多分,IT系の資格の中では一番役には立つと思います。IT関連の企業への就職や転職の時には,結構効いてきますし,昇進にも関係してくるところ多いですし。


次に,ある特定の試験を,やたらと神格化したがる人。その試験に受かってない人に多いです。


「ネットワークスペシャリスト」を神格化する人は,結構多いなと感じています。この試験がスペシャリスト系の最難関といわれると,個人的には?を感じるのですが,気持ちはなんとなくわかります。最初の敷居は高いですし。落ちてる人数は,オンライン情報技術者時代から含めるとスペシャリスト系で一番多いでしょうし,ちゃんと理解してないとまず受からない,という意味でまぐれ合格はないでしょうし。
ただ,これはやっぱり「すっぱいぶどう」かな,と感じています。ちゃんと勉強しさえすれば,結構受かりやすい試験です。合格率自体は,他のスペシャリスト系と差はないので,難易度的に特に難しいことはないと思います。


昔は,「情報セキュリティアドミニストレータ」が特に難しい!と触れ回っていた人がいました。これは,国語力がないと何度でも落ちるので,思い込みが激しいなど,ある特定の特徴を持った人には特に難しかったようです。その流れで,「情報セキュリティスペシャリスト」も,必要以上に,めちゃめちゃ難しいと感じてて,そう強調する人もいます。


論文系だと,「プロジェクトマネージャ」を神格化する人が結構います。確かに,アプリケーションエンジニア(現:システムアーキテクト)よりは難しいだろうとは思いますが,他の試験より抜けて最難関というほどではありません。毛色が違うので,発想の転換が苦手な人には難しいかもしれません。


。。。というのは私の一意見です。


何が難しいと感じるかは,結構個人差は大きいと思います。
ただ,自分が取れなかったというだけで,その資格を卑下したり,必要以上に難しいものに仕立て上げたりする意見は,割り引いて聞いた方がいいのかな,とは感じています。
難易度は,実際に受かった人に聞くのがおすすめです。