株式会社わくわくスタディワールド

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なんでもいいので本を読む

昨日読み始めた,「僕は友達が少ない CONNECT」が面白すぎて,ついつい夜更かしをして読み切ってしまった美月です。

本を読むというのは,別に何かの効用を期待しなくっても,とっても楽しい娯楽ですが,実際,本を読むこと自体がいろいろ役立っているな,と感じることもよくあります。

試験勉強という観点からみると,本を読むことを続けていると,知識が身につくこと意外にも次のような効果があります。

1.文章を読むのが速くなる
2.文章だけの情報から,状況がイメージできるようになる
3.文章を書くときにも,読んだ文章の文体が使えるようになる

特に,文章を読むのは,ただ速くなっただけでは,実はあまり役に立ちません。
文章から,そこに書いてある「状況」をリアルにイメージできるように読むのは,単なる速読とは違いますが,そこが実は大切なのです。

最近,講義で問題演習を行いながら気づいたのですが,問題文を読んでいても,その問題文のイメージが浮かんでくる人とこない人がいます。
そして,合格した人ほど,過去問をふり返るとき,「あの問題はおいしそうだった」「あの問題のP部長はないよね」といった形で,具体的なイメージを話してくることが多いのです。

ですので,試験問題を読むときに,文章を読むときに培われる「イメージ力」って結構大事なんじゃないかな,って感じています。

具体的な例だと,今年(平成24年春)のデータベーススペシャリスト試験の午後2問2に出てくる「ローストビーフワゴン」や「すし屋台」。これを想像しておいしそう,と感じられる方が,問題文に感情移入しやすくなります。
実利的な面でも,この問題のスープのレシピが,実際においしそうな料理のベースになることがイメージできれば,モデリングはしやすいと思います。

特に,情報セキュリティスペシャリストの問題だと,それぞれの会社の状況を,具体的にイメージできることは大切だと思います。それを行わず,全部「自分の会社基準」で答えてしまうと,合格答案とはほど遠くなってしまいます。

論述系だと,単にイメージできるだけでなく,相手(採点官)に,「イメージできるようにする」論文を書く必要があります。これも,普段から本を読んでイメージができる人の方が,やりやすいと思います。

最近は,テレビやアニメ,マンガなど,映像があるコンテンツが増えてきました。
これらと違い,文字だけで情報を表現する本は,読むときにある程度,想像力が必要となります。そして,文章で書いてある試験でも,それと同じ力が必要です。

ですので,なるべく活字中心の本を読んで,練習していきましょう。
このとき,感情移入できないとあんまり意味がないので,大切なのは「自分の好きな本」を読むということです。

個人的には,ライトノベルはかなり読み応えのある本も多く,たまにある挿し絵が想像力の補助をしてくれるので,結構いいんじゃないかと感じています。
もちろん,普通の小説でもOKです。

逆に,いっぱい読んでもあんまり読解力に関しての効果は得られそうにないのは,ビジネス書やハウツー本の類かな,と感じています。
技術書は,ものによりますが,「デッドライン―ソフト開発を成功に導く101の法則」みたいな感じで,ストーリーがあるものだと,想像力はかき立てられると思います。

ただ,そういった効率的な本を探るよりも,まずはなんでもいいので本を読む,というのがおすすめです。
最初は特に,想像して楽しいものじゃないと,なかなかイメージしづらいです。
だんだん慣れていくと,試験問題も楽しくイメージできるようになると思います。

文章を読むのになれてくると,自然と読むスピードが速くなります。
スピードが速いと,試験でもかなり余裕が出てきますので,「午後で時間が足りない」と思っている方には特に効果があると思います。

年末年始,帰省などで移動するときなど,本を読めるような機会もあると思います。
なんでもいいので,自分の楽しめる本を,読んでいきましょう。