株式会社わくわくスタディワールド

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きれいに書けた方が「速く書ける」

わく☆すた,美月です。
昨日は,「タイピングの練習をする」ということで,パソコンのキーボードを速く打てるように練習すると,仕事の効率がアップするよ,というお話をしました。
キーボードに関しては,最近は日常生活でかなりの人が使う物なので,時間を有効に活用するには,かなりおすすめなスキルです。
ただ,情報処理技術者試験は,手書きで答案を書くので,キーボードの早打ちは関係ありません。逆に,結構関係あるのが,「手書きのスピード」です。
以前,「字をきれいにする方法」で,練習すれば字はうまくなる,というお話をしました。お正月なので,いろんなところで,ボールペン字とか,習字などを習い始めましょう,という広告を見ますし,字を習い始める,というのも試験対策としていいかもしれません。
というのも,キーボードと一緒で,手書きの文字も,ちゃんと教わってきれいに書けた方が「速く書ける」からです。
きれいな字を書くためには時間がかかる,と思い込んでいる人も多いのですが,それは,「普段汚い字を,意識してきれいに書こうとする」から,時間がかかるだけです。普段からきれいな字を書く人は,実は書くのはとても速いのです。正しい書き順で,効率的に書ける手順で,特徴を分かりやすく捉えられるように書くのが「きれいな字」なので,下手に崩した字を書くよりも,きれいな字の方がホントは速く書けます。
きちんとした字が書けるようになっていると,急いで流し書きでかいた文字も,読みやすくなります。汚い字が崩れると,本当に読めなくなりますので,試験答案として採点のしようがない,という事態も起こります。
論文試験では,ある程度,速く字を書くことが求められます。特に,字数ぎりぎりのときに,残り5分で制限字数を超えられるように書き加える,といった時には,手書きの文字の速さが,合否を分けたりします。
最近は,明確に「設問イ 1600字以上2400字以内」など,最低字数が明記してありますので,これを超えないと,内容があっても不合格です。
スペシャリスト系の午後2でも,最後までちゃんと埋めて書ききることは重要です。最後に急いで書いた文字が,全然読めないと,採点のしようがありませんので,最低限ちゃんと,急いでも読める字が書けるようになっている必要はあります。
よく,論文試験対策などの練習では,「事例となる論文を書き写して,その速さを測る」というのがあります。頭で考えずに,手だけ動かしたときのスピードが,どれくらいの速さかによって,時間の余裕が変わってきます。最低でも,800+1600+600=3000字は,2時間で書く必要がありますので,これを書き切るだけの速さは必須です。
あと,本音として,論文を採点している時に読む字のきれいさ,というのは,採点官の心理に影響してきます。
きれいかそうでないか,というのもそうですが,「子どもっぽい字」,というのは,なんとなく内容も稚拙な印象をうけます。達筆だと,中身はともかく,一見いい感じの論文に見える,ということはあると思います。
経験上,実際に中身を読んでみても,字のきれいな論文は,レベルも高いことが多いように感じています。
キーボードを打つことも,手書きで文字を書くことも,ちゃんと手順にそって練習しさえすれば,確実にマスターできるスキルです。やらなくっても,日常生活を送ることはできますが,やった方が,その後の人生がスムーズに進むように感じています。
こういったスキルは,直接的ではありませんが,確実に使う大事な「道具」です。木こりののこぎりのように,ちゃんと刀を研いでおくと,速く切れて効率的ですが,「忙しくてのこぎりを研ぐヒマがない」と,いつまでたっても忙しいままです。
それに,マスターしさえすれば,その力が落ちることはあんまりないので,一生使えます。ですので,「文字が汚いな」「書くのが遅いな」と思っている人は,人生のどこかの時期で一度意識して練習することをおすすめします。