垣根を越えた勉強をする
わく☆すた,美月です。
「インブリーディング」という言葉があります。日本語に直すと,近親交配とか同系繁殖という風に訳されます。私は,ダビスタのゲームでこの言葉を知りましたが,近親交配をすると,非常に体の弱い子どもができます。
ニワトリなどでも,同じ親から生まれたもの同士を交配し続けると,段々弱々しくなって,卵を産まなくなってきます。
勉強でも,「専門バカ」という言葉もあります。
同じことばかり勉強して視野が狭まると,新しい発見などは生まれにくくなります。専門分野を極める,というのは,一見素晴らしいことのように思われますが,そればっかりやっている,というのは,実は結構危険です。
ですので,積極的に異分野の研究者と交流することは大切だ,というのは,大学の研究などでよく言われる話でもあります。
仕事で何か専門的なことをやっていると,その分野には必然的に詳しくなります。普段仕事で使ってるプログラミング言語などは,特に意識しなくても,自然にマスターできると思います。ただ,仕事だけだと,知識が偏ってくる危険も大きいですし,ついつい自分の会社独自の常識に染まってしまったりします。
情報処理技術者試験は,普段の仕事に関係する部分だけでなく,IT全般の勉強ができる,という意味で,視野を広げる勉強になります。自分が今やっている方法よりも,もっと効率的で良い方法がある,というのを発見できるかもしれません。なんとなくやらされていた作業の意味を知ることもあると思います。
特に,基本情報技術者試験や応用情報技術者試験の勉強は,まんべんなく基礎を学習するので,全体を見渡すのに役立つ知識が得られます。ですので,できるだけ,「自分の今の仕事に関係ない」と思わず,ひととおり全部学習することをおすすめします。
あと,個人的には,「全然関係ない分野」の試験を受けてみるのもおすすめです。
私が情報処理技術者試験を全部受けていくとき,実は一番面白かったのは,自分の専門から最もかけ離れていた「テクニカルエンジニア(エンベデッド)」(今のエンベデッドシステムスペシャリスト)試験でした。
電子回路とか,ハードウェアの設計とか1から勉強していく過程は,他の試験とは全然違って面白かったです。キットを使って実際に組込みのプログラムも作ってみましたし,何もかも新鮮で,楽しく学習できました。受かるまでに3回受験しましたが,いろんな新しい発見があって,確実に視野を広げてくれた試験です。
エンベデッドの知識が直接使える,というのはないかな,と思っていましたが,去年から応用情報技術者試験にも組込みシステム開発が出てきて,そこも教えられるようになったので何気に役立ってます。
試験をきっかけに,いつもの自分とは違う,垣根を越えた勉強をするというのは,結構おすすめです。自分の可能性を広げる,視野を広くするなど,直接的ではなくてもいろんな効果があります。
春試験,何受けようか迷っている人がいたら,エンベデッドシステムスペシャリスト試験など,全然毛色の違う試験を検討してみてもいいかもしれません。