私が情報処理技術者試験を受け始めたわけ
わく☆すた,美月です。
私が情報処理技術者試験を受け始めたのは,25歳,大学院の博士課程に進学した年でした。
ずっと,小学生の頃から研究者になりたくって,勉強していました。
理学部に入って,望み通り生物物理学の理論系の研究室に配属されて,頑張って朝から晩まで研究してました。
でも,なかなか研究では結果を出せず,自分の能力にはすごく限界を感じていました。なんとか修士論文は出せたものの,なかなか成果につながるような研究ができませんでした。
「こんな研究成果じゃ,論文どころか,学会発表もできないよ」
と,担当教授にもきつく言われ,同級生にも水をあけられ,劣等感の固まりでした。
大学院の奨学金も下りず,生活費もままなりません。
しょうがないので,塾の講師や,パチンコ屋でのアルバイトをしながら,生計を立ててました。
すると,研究する時間がとれなくって成果が出せない,という悪循環です。
そうこうするうちに,研究室のオーバードクター(博士号をとったけど,就職がなくって残っている人)が,突然大学をやめました。
「もう研究はいいよ。」
と,アルバイトでやっていた,予備校の講師を仕事にするそうです。
さらに,1つ上の先輩も,大学をやめました。
「どうせこのまま研究しても芽が出ないし,家業を継ぐよ」と,さらっとやめていきました。
。。。なんか,先行き暗いなぁ。。。。と,すごくショックでした。
大学の世界って,競争も激しくって,ちゃんと研究職で生活できるのなんて,ほんの一握りです。
このままいたら,自分もオーバードクターになって,同じような道をたどるんだろうな。。。というのが,すごく実感できました。
もう,やめて,就職でもしようかなぁ。。。
でも,今まで就職なんて考えたことないし,ちょうど就職氷河期。25歳で今さら,新卒で取ってくれるところなんて少なそうです。
「とりあえず,資格でも取ろう」
そう思いついて,とりあえず大学の中にある本屋に行きました。
そこで見つけたのが,「情報処理技術者試験」の問題集でした。
当時は,「第二種情報処理技術者試験(今の基本情報技術者試験)」が一番下の資格で,その問題集でした。
「こんな資格取ったら,学校の勉強とは全然関係ないけど,IT関係の仕事につけるかな」ということで,試しに買って勉強することにしました。
大学の図書館で,勉強を始めました。
最初はなんかわからない用語だらけで,とっつきにくくってイヤだったのですが,続けていくと結構はまっていきました。
「あれ?コンピュータ科学って,意外と面白い。私は実は,IT関係の仕事,向いてるかも。」
「今までやってきたC言語のプログラミング,ここでも活かせるなぁ。」
そんな感じで,なんとなく勉強は進んでいきました。
手応えを感じて,試験を受けに行って,無事1回で合格。
その資格を手に,IT関連の会社を受けて,無事新卒として就職できました。
なんかネガティブな感じの時の出会いですが,一番落ち込んでいた時期に,試験勉強に救われた感じです。
あのとき,情報処理技術者試験に出会っていたおかげで今があると,振り返ってみるとすごく感じる出来事でした。