手を動かして,自分の文章を書く
わく☆すた,美月です。
私の仕事は情報処理技術者試験対策がメインなので,9月はかき入れ時です。今年は暑くて体調がイマイチだったこともあるのですが,いろいろバックログがたまって来てしまっています。
やらなきゃな~,と思っていて進まないと,なんか余計に疲れた気分です。無理矢理にでもやってしまった方が,あとがすっきりして楽なような気がします。
情報処理技術者試験の過去問演習をやっていると,たまに,「文章を書かない」人がいます。私が見ていて,こういう人には,大体次の2つのパターンがあるように感じています。
1.試験慣れしていて,答えの書き方は分かっているので,わざわざ書く必要がないので省略する。
2.答えが分からない,またはうまく書けないことを知られたくないので文章をきっちり書かない。
両者は,答えを見ればすぐに区別はつきます。
1の場合は問題ないですし,慣れれば大体そうなっていきます。私自身も最近はそんな感じで,要点だけ書くことが多いです。問題は,2の場合の書かないパターンです。
文章というのは怖いもので,記述した答案を見れば,その人の実力というのは,だいたい見当がつきます。ですので,ちゃんと文章を書いてしまうと,自分がどれくらいのレベルか,というのも大体わかってしまいます。書かない人は,それが怖くて書かない場合が多いのかな,とも感じます。
他のパターンで,講義などで過去問演習をやると,「解答例と同じ」答えを書く人がいます。
私は,これを見ると逆に,その人の実力を疑います。「これは,解答例を覚えているだけだな,わかってないな」という風に見るのです。
過去問をちゃんと理解していると,解答を例え知っていても,その文章は自分の文章にアレンジされていきます。
例えば,ネットワークスペシャリスト平成21年秋午後2問1の設問1(2)は,解答例では「送り合った乱数を使ってミキシングすることでランダム性を実現したこと」ですが,こんな高尚な文章をそのまま思いついて書く人はいません。実際に書くときには,私なら「乱数を送り合ってそれを組み合わせることでランダムにする」とか,もっと普通の言葉で書きます。
最初のうちは,答案の書き方のパターンを体で覚えるためにも,解答例を覚えるのはありだと思います。
ただ,基本的に記述式は,同じことを言っていれば正解なので,実際の文章は,その人ならではの特徴が出てくるものです。そして,その文章を答案として提出し,試験官に採点してもらって「同じことを言ってるな」とわかってもらえれば正解です。特に,解答例と同じである必要はないのです。
実際の試験は,過去問とまったく同じ問題が出てくるわけではありませんので,解答例だけ覚えても役に立ちません。理解して自分の言葉で書けるようになっていると,「あ,これは前にも出たパターンだ」という類題はいっぱい出てくるので,過去問演習の成果を応用できるのです。
ですので,直前に過去問演習をやるときには,実際に自分で手を動かして,自分の文章で答案を書いてみるのがおすすめです。ノートにマス目を引いたり,解答用紙をダウンロードしたりして,「その字数以内で自分の言いたいことを自分流に書く」という練習をすると,本番を意識した練習になっていいと思います。
頭の中で考えてるだけだと,いざというときにアウトプットできません。できるだけ手を動かして,自分なりの文章が書けるようになっておきましょう。