株式会社わくわくスタディワールド

ストーリーで学ぶことが学習の王道

昨日,久しぶりにわくわくアカデミーのページを更新しました。
動画自体は前に作成したものですが,リストにネットワークとセキュリティについての動画を追加しました。
ITの基礎についての学習にお役立てください。

この中で,「暗号化とは」をはじめ,いくつか暗号化について説明している動画があります。
公開鍵暗号方式などの仕組みについては,「受信者の公開鍵で暗号化」など,やり方について覚えている人がよくいますが,単に知っているというだけでは,あまり役に立ちません。
その仕組みを使いこなすためには,「どういう場面でどのように使うか」というストーリーを理解しておく必要があるのです。

ということで,先ほどの動画では,うさぎさんと犬くんが公開鍵暗号方式でやりとりする例をもとに,ストーリーの流れで説明しています。
その方が頭に残りやすいですし,応用技術を学ぶときにも使えます。

新しいことを学ぶ時,いくつかの具体的な事例,ストーリー(物語)を知ることはとても大切です。
勉強を続けていって,数多くの事例が結びついて,一般化して,「要はこういうことだったんだ!」とわかるとき,その内容はしっかり身についています。
繰り返し学習することが大切なのも,繰り返すことによって一歩引いた視点から,物事が見えやすくなるからです。

試験対策などで見ていて感じるのですが,ストーリーや事例などから一般化した「要はこういうこと」という要点だけ学習しても,あんまり効果は上がりません。
「要点の単語集」や,「ああいえばこういう」をまとめたリストというのは,一見価値がありそうに見えますが,覚えても使えません。
その,ストーリーから抽象化して一般論にする,という過程そのものが,一番大切な学習だからです。

試験対策を本職でやっていると,いろいろな試験の共通点が見えてきて,「どの試験も,ポイントはここだよね」というのはわかるようになります。
ただ,それをただ伝えたとしても,受験生が理解できるわけではありません。
ポイントだけ学習というショートカットは,最初に学ぶ時には意外と効率が悪いのです。

ですので,学習するときに,遠回りに見えて一番効率がいいのは,「具体的な事例,ストーリーを数多く学ぶ」ということです。
仕事でも同様で,具体的な仕事を経験して,ストーリーを体験することで,頭だけでなく体にも残る学習となります。

試験勉強的な意味で,一番ストーリーでの学習に適しているのは過去問です。
過去問をいくつかこなしているうちに,それぞれの試験に共通した,その試験ならではの考え方が見えてきます。
それが一般化して理解できるようになったときには,合格するための実力は,十分についているはずです。

一般的な学習,ということでは,下手に要点がまとまった参考書で勉強するよりは,その分野の具体的な事例が書いてあるような本や雑誌を読むことが効果的です。
ストーリーを学ぶことは学習の王道なのです。

特に,高度区分の論述系(システム監査技術者,プロジェクトマネージャなど)は,ストーリーを学ぶことがとても大切になります。

例えば,「なぜ、システム開発は必ずモメるのか? 49のトラブルから学ぶプロジェクト管理術」などで,具体的なトラブルを知ることはとても大切です。
新刊の「「IT専門調停委員」が教える モメないプロジェクト管理77の鉄則」は現在,品切れみたいですが,これも入手できればいいと思います。

やさしい本だと,「世界一わかりやすいプロジェクト・マネジメント【第3版】」も,具体的な事例が結構載っていて理解しやすいです。
プロジェクトマネージャ受験者向けと言うよりも,基本情報技術者や応用情報技術者試験を受けるぐらいのレベルの方が,プロジェクトマネジメントの考え方を身につけるのには,とてもおすすめです。
なれる!SE 4 誰でもできる?プロジェクト管理」は,通常の本が苦手な人にもとっつきやすいと思います。

システム監査だと,「よくわかるシステム監査の実務解説」などで,システム監査の実際の実務について読んでイメージすると効果的です。

人間の頭は,抽象的な言葉よりも,実際のストーリーの方が記憶しやすく,理解しやすいようにできています。
具体的なストーリー,実践の事例を学ぶことで,確実に学習をすすめていきましょう。