「勉強」に対するネガティブな思い込みをなくす
情報処理技術者試験は,入学試験と違って,「ある一定レベルの実力があることを認定するための試験」です。
基本的に,適切な勉強をしていって,その試験に受かるだけの実力が身につけば,誰でも受かります。
ですので,試験に受かるために一番必要なことは,「必要な勉強を実際に行うこと」になります。
当たり前なのですが,意外とそれを実行するのは難しい,と感じる人は多いと思います。
勉強しようと思って机に向かったんだけど,なかなか始められない。参考書を広げたんだけど,全然集中できない。そんな感じで時間だけが過ぎていく,ということって,結構多いと思います。
私自身,勉強しようと思ってるんだけどなかなか始められない,とか,本を読んでも頭に入らない,という時はよくあります。
そんなときに,一番逆効果なのは,「できない自分を責める」ことです。
できないときには,できないなりの理由があるのです。
最近気づいたのは,今の日本だと,ほとんどの人は,「勉強は嫌い」とか「勉強は楽しくない」という,ネガティブな感情を持っているということです。
そして,多分それは,小学生ぐらいからずっと続けてきた「強制された勉強」が原因だとは思います。
小中学校は義務教育なので,「すべての国民に必要な,最低限のスキル」の教育を行います。その中には,好きなものも嫌いなものもあって,苦手なことを伸ばす,というところに力が注がれてきました。
なのでどうしても,必要以上に「イヤなことをやらされた」経験を持つんだとは思います。
あと,順位がついたり,入試で合否が決まったり,といった感じで,まわりと「競争」したことも原因だとは思います。基本的に,順位がつくと,1位以外は全員負けですので,そこに劣等感や挫折感を感じやすくなり,イヤな体験もいっぱいしてきていると思います。
ただ,そういったネガティブな経験を抜きにして考えると,勉強は,新しい知識を身につけて,自分の人生を向上させてくれる,便利な方法です。
なので,思い込みを抜きにして,ただ単に,目の前の勉強をやってみると,意外と面白いと感じることは多いんじゃないかと思います。
特に,情報処理技術者試験は,いろいろな分野はありますが,基本的に,「ITに特化した」試験です。
ですので,「コンピュータが好き」とか「インターネットが好き」という気持ちがあれば,勉強の内容自体は,実は結構楽しいはずです。
それが基本的に好きでないなら,情報処理技術者試験はやめて,他の試験を受けた方が幸せだと思いますし,たまに面白くないことがあっても,好きなことの周辺なら,ちょっと深く学習すると面白くなったりします。
本来は面白いことをしているはずですので,あまり難しく考えず,とりあえず勉強した方がお得です。
とはいっても,「勉強」と聞くと条件反射的にイヤになる人も多いと思います。
ただ,それは過去の思い込みなことが多いのです。昔の勉強はイヤだったかもしれませんが,その記憶に縛られていると,今の勉強の妨げになります。
一度,「なぜ勉強がイヤだと感じているか」を自分の中に確かめてみると,意外と簡単に答えが出てくることも多いです。
それは,小さい頃にお兄ちゃんと比較されたことかもしれませんし,大学入試に落ちたことかもしれません。
いずれにしても,原因が分かりさえすれば,今の勉強にはそれは関係ありませんので,抵抗は減ると思います。
ネガティブな思いや抵抗がなくなると,勉強は驚くほどスムーズに進みます。
「勉強はイヤなもの」という思い込みを手放して,軽やかに勉強していきましょう。