株式会社わくわくスタディワールド

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本を鵜呑みにしない

今日,いくつかの参考書を比較して,結構内容が違うね,って話をしていました。
そして,言い方は違うけど同じ,というのではなくって,明らかに内容が間違ってる,という記述も,それなりにあります。
例えば,データベースの正規化についての説明,などでも,結構違っているものがあります。
一番違っていることが多いのは,「第1正規形」の説明です。第1正規形の条件は,「ドメインがシンプル(単一値)であること」だけです。そのために,繰り返し属性を排除する必要はあるのですが,別に排除するために,テーブルをわざわざ分ける必要はありません。
分ければもちろん第1正規形にはなるのですが,分けなくっても,複数の行(または列)に分割しさえすれば,ドメインはシンプルになりますので,1つのテーブルのままでも第1正規形にできます。
このあたり,「第1正規形は繰り返し属性を別テーブルに分けなければならない」と誤解して説明しているものは結構多いです。基本情報技術者や応用情報技術者試験では,第1正規形をわざわざ聞く問題は少ないので,あまり影響はないのですが,データベーススペシャリストだと,ここを理解していないと大変です。
「第○正規形か?」という定番問題に答えられなくなってしまいます。
そのあたりのことを考えると,「自分の持っている本が100%正しい」と思わない方がいいです。
勉強していて疑問に感じたら,他の本と比較してみたり,本来の定義を調べたりしてみましょう。インターネットで調べる場合は,本よりさらに信頼性は落ちますが,参考情報としていろいろ見ることができるので有効です。
ネットで正規化の説明のページを見ると,結構サイトによってバラバラなことを言っていることがわかります。
かといって,本が全然役立たないというわけではなく,大体のことは合ってますし,必要な情報がコンパクトにまとめられていますので,勉強をするのには効率良く進められます。
だいたい本を参照にしつつ,疑問に感じたら調べてみる,というぐらいで充分だと思います。
人間だれでも誤りはありますし,本は人間が書いているので,どうしても誤りも出てきてしまいます。本を鵜呑みにするのでも,完全否定するのでもなく,適切に活用していきましょう。