基礎を見直すのは大事
わく☆すた,美月です。
勉強は,いきなり高度なことを学んで大丈夫なことと,そうでないことがあります。
私の感覚では,大半のことは,基礎から積み上げていった方が,最終的に早いです。
学校の授業で言うと,社会などはあまり積み重ねを感じませんが,数学は小学校-中学校-高校と見事に積み重ねで,途中の段階を飛ばして理解することは難しいです。
応用情報技術者試験対策で,ある試験問題のアルゴリズム(問5)が難しすぎて解けないと質問してきた受講生がいました。
処理の流れを説明しても,どうもあまり通じないようです。なので分からないポイントを探ってみると,論理シフト,算術シフトといった「シフト演算」そのものが分かってなかった様子。
これは,初級者向けの「基本情報技術者試験」の範囲です。
「基本情報受けるときに,勉強しなかったの?」と聞くと,「一応見たけど,よくわからなかったのでこの辺の分野は捨てた」とのことでした。
試験では,完全に分かっていなくても,ある程度の分野を捨てても,合格することができます。
ただ,その勉強しなかった部分が,より高度な学習をしようとしたときに,壁になることは結構あります。
情報処理試験で言うと,「コンピュータ科学基礎」分野は,数学と同じような積み重ねです。
高度なアルゴリズム問題を解くにあたっても,2進数への変換,ビット演算,論理演算,基本アルゴリズムのパターンなどの知識は必要になってきます。
このあたりを飛ばして,いきなり高度な問題を解こうとすると,手がつけられなくて挫折しがちになります。
セキュリティ技術は,ほとんどがネットワーク技術の応用技術ですので,ネットワーク,特にTCP/IPがちゃんと分かっていないと,セキュリティ技術を理解するのは難しいです。
逆に,セキュリティマネジメントに関しては,技術的な知識はあまりなくても,なんとかなります。なので,情報セキュリティアドミニストレータ試験は,総務の事務の人とか,OLさんなど技術者以外の人が,結構受かる試験でした。
高度試験で何年も苦労している人には,意外と「一種(第一種情報処理技術者)」を持っている人が多いなぁ,と私は感じてます。逆に持ってなくって,二種(第二種情報処理技術者)や基本情報技術者からいきなり受験する人の方が,「自分は一種レベルの知識はないからちゃんと勉強しよう」と思うからなのか,先に合格することが多いです。
「自分は試験に受かっているのだから大丈夫」と過信せず,基礎を見直してみる勇気を,持ってみてください。
一見,回り道に見えても,結局はその方が上のレベルまで行けるので,近道になります。