何が正解なのかを判断する練習をする
今日,ひょんなことから,「自己採点した答案をチェックする」という仕事をやってました。
そして,自己採点って,人によってものすごくばらつきがあるなぁ,というのを,改めて感じました。
ある人は,解答例からちょっとでも違うと,×にしていました。
私から見れば同じことを言ってるように見えるのですが,「なりすましによって」の一言がないとか,そんな一言がないぐらいで,いきなり×と判断している感じです。
そんな風に採点しておいて,「点数は全然合格レベルじゃない」と思ってる人がいます。
普通に採点官が採点したら,十分合格レベル,という感じです。
こういう人は,自分に厳しい感じなので,意外と合格率は高いと思います。
逆に,「え?なぜこれで○」ぐらいの,疑問に感じるぐらいの答案で,○にしてる人がいました。
全然違うことを言っていても,「暗号化」が合ってれば○,ぐらいの勢いです。
何を暗号化するのかがポイントなのに,ただ暗号化していれば○,というのは,採点が甘すぎです。
こういう答案は,「結構できてたのに落ちた」と言う人に多いです。
「解答例と大体同じようなことを書いているのに」といっても,他の人が見たら全然同じに見えない答案,というのも結構存在します。
情報セキュリティスペシャリストは特に,この手の振れ幅が大きい気がします。
希望的な解釈によっては,明らかな誤答でも正解なんじゃないかと感じさせるようなあいまいさが,この試験にはあります。
といっても,何でも正解になるわけじゃなく,問題文の前提や,情報セキュリティの考え方によって,正解の幅は狭まってきます。
自分の答案と解答例を見比べて,「これで点数になるかどうか」を見極める練習をしてみましょう。
最初のうちは,「厳しすぎる採点」ぐらいがおすすめです。
実際,厳しすぎる採点をする人は,そのうち,「どう書けば正解か」ということを学んでいきますので,成長が速いです。迷ったら×,ぐらいの姿勢でもいいと思います。
今,勉強するうちから,「これくらいの答案でいいか」と妥協してしまうと,成長が止まります。
違った部分を直視する,というのは,正解を導き出す方法を知る上で,不可欠なのです。
人に採点してもらう,という手もあるとは思います。
ただ,自分で採点できる目を身に付けておくと,本番で正解に近い答案を書くのに,すごく役立ちます。
問題演習を行うとき,採点を厳密に,細かくやって,何が正解なのかを判断する練習をしてみましょう。
その判断自体が,とてもいい勉強になると思います。
補足
わく☆すた,けんけんです。(久しぶりに,ちょこっと登場です。)
自分は,勉強し始めの時,甘い採点で受験しては落ちまくってました。
あまり自分には厳しくない方なので(^^;),微妙な解答の場合には,「×」ではなくて「△」印を付けて,2回目に解く時にわかるようにしておきました。
すると,甘く採点した時はもう一度同じように間違えました。けれども,厳しく採点した時は正解を答えられることが多かったです。そうすると,合格率も上がってきました。
なので,「×」か「○」かだけではなくて,微妙に感じる時は「△」を付けて,もう一度演習することをおすすめしたいと思います。