思い込みを手放す
最近,うれしかったのが,「自分の思い込みに気づけた」というお礼の連絡を,何件か連続してもらったことです。
セミナーなどで見ていると,講師の立場からだと,思い込みで問題文を勘違いしている人,というのはよく分かります。
その思い込み癖があるかぎり,合格はできませんので,そういった人は連続して何回も落ちていたりします。
模擬試験の採点をしていても,知識がなくて間違えているのか,問題を勘違いしているのかは,採点する立場からだと簡単に分かります。
ですが,どうも本人の認識は,違うところにあることが多いように感じています。
「問題文を読むときに,思い込みで読んでしまっている」ということを指摘すると,多くの人は,「そんなことはない。問題はちゃんと読んでる。」と否定します。
そしてなぜか,「この問題を解くための知識が足りなかった。もっと勉強すれば受かる。」と,さらに知識を身に付ける方向に進む人も多いです。
逆に,「国語信者」みたいな人がいて,「問題文をきちんと読めれば,知識が足りなくても受かる」と考えている人もたまに見かけます。
単純な知識問題を間違えても,「問題文をよく読めば答えられたなぁ」と言って,問題文の読解のせいにするのです。
こういう人は,地道に参考書や専門書などで,知識を身に付けることを面倒がるひとに多いです。
どちらにしても,思い込みがあるかぎり,合格は遠いです。
特に,連続で不合格になっている人は,一度冷静に,自分の思い込みについて,検討してみることをおすすめします。
最近連絡が来た方は,今まで試験問題の見直しはしていなかったのですが,今回初めてやってみたそうです。
そこで改めて,自分が問題文を読んでいなかったこと,そして,問題文をちゃんと読めば答えが書いてあったことに気づけたそうです。
それに気づけると,次からは問題文を丁寧に読むことができますし,合格はぐっと近くなります。
「今回は問題文に逆らわず,丁寧に読もう」と決めただけで合格した,という人もいます。
試験直前,合格するためには,山ほどなにかをこなさないといけないと思っているかもしれません。
でも,何か一つ,合格するのを止めている思い込みを手放せると,そこから一気に点数が伸びることも多いです。
試験前のこの時期,一度振り返って,自分を止めている思い込みがないか確認してみましょう。