株式会社わくわくスタディワールド

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ネットワークスペシャリスト合格体験記:さんしのごいさん

今日から2月ですね。
まだ,情報処理技術者試験は春試験の受験申込中ですが,秋の区分を意識して勉強する人もちらほら見かけます。
論文試験では,秋区分(SM,SA,ST)を受験予定の方もいらっしゃいましたし,すでにネットワークスペシャリストの教材を買われて勉強されている方もいます。
秋試験に向けてじっくり的を絞って勉強する,というのは,地道にずっと勉強を重ねていける人にはいいと思います。
個人的には,12区分中一番勉強に時間がかかるのがネットワークスペシャリスト,という気がしていますので,今頃から「マスタリングTCP/IP 入門編 第4版」などで基礎固めしていくと,余裕をもって試験に臨めます。
また,春は模擬試験ぐらいの気持ちで情報セキュリティスペシャリストや論述系の春区分(PM,AU)あたりを受けて,秋の本番に備える,というのもありです。
年1回の試験区分の中に,狙った試験区分があるときには,それを中心に1年間の予定を立てていきましょう。
今日の合格体験記は,春試験を受験せず,10ヶ月かけて勉強して,ネットワークスペシャリスト試験に合格されたさんしのごいさんです。
【基本情報】
氏名:さんしのごい
年齢:42歳
ネットワークスペシャリスト受験:1回目
点数:
 午前1(免除)
 午前2 76点 
 午後1 73点 (問1,問3を選択)
 午後2 66点 (問3を選択)
【試験に向けて,勉強した内容】
2010年の秋試験結果発表が12月にありましたが,その時点で春は受験しないことに決めていたので,12月下旬から2011年秋までの10ヶ月間,学習し続けていました。
子供がまだ小さいので,毎度のことながら学習時間は平日限定です。
具体的な内容は,以下の通りです。
1.過去問演習
過去問(5年分)を5回学習しました。使用した教材は以下の通りです。
(1).ネットワークスペシャリスト 完全攻略トレーニング(TAC出版)
(2).3週間マスター ネットワークスペシャリスト2011(日経BP社)
(3).本物のネットワークスペシャリストになるための最も詳しい過去問解説と合格のコツβ版
(1)がH17~H19の過去問を中心に扱っていたので,(2)でH22,(3)でH21の過去問を解くようにしました。
特に(3)は売り文句の詳しい解説もさることながら,前半に書かれた試験準備学習に際しての著者なりの「心構え」に感銘するところが多くありました。
2.ネットワーク知識の勉強
通勤時間を利用し,以下の書籍を購読して知識を習得しました。
(4).マスタリングTCP/IP 入門編(オーム社)
(5).3週間マスター ネットワークスペシャリスト2011(日経BP社)
(4)はTCP/IPプロトコルスイートの基本動作を解説した名著。まずはこれで基本を押さえました。
その後に読んだ(5)は(2)と同じ書籍ですが,教科書としては過去問をベースにリバースエンジニアリングで作ったような教科書で,過去問を確実にマスターできるようにとの著者の工夫が伺えます。また,解説文も  理論的に構成されており,現在も復習目的で購読中です。
また,Wiresharkによるパケットキャプチャにも挑戦,実際にやりとりされるパケットを観察してみることで,理解を深めました。
3.実務
本業はネットワークエンンジニアという訳ではありませんが,社内システムの運用を担当していたので,学んだ内容との関連性を意識するようにしました。FWで仕切られたDMZにリバースプロキシを設け,SSL-VPNで外部と接続しているシステムで,冗長構成の動作確認,システム全面撤去!といったイベントも発生し(作業の一環で,確保していた固定IPアドレスを管理組織に返却したりもしました),格好の教材でした。
また,すぐ近くにネットワーク管理を本業とする同僚が居たため,時々彼らの会話をキャプチャしました。
【当日の試験の感想】
試験会場にはかなり早く到着しましたが,午前1免除のため,待機用スペースで待っていました。
入室可能になり,着席して筆記用具を出そうとしたところ,なんと忘れてきたことに気づいたので,慌てて会場近くのコンビニに駆け込み,代わりの文房具を買い漁りました。
急いで会場に戻ると,開始時刻前にも関わらず施錠され,私を含めた数名がロックアウト状態。会場案内係の人にお願いして,開けてもらいました(試験官のミスだったようです)。
各区分の感想は,以下の通りです。
1.午前2
あまり覚えていないのですが,IPv6を始めとする新作問題が多く,思った以上に間違えてしまいました。
2.午後1
マスタリングTCP/IPにチラと書かれていた高速PLCが出てきたり(問1)して戸惑いました。
また,しょっぱなの穴埋めに新作問題(問1のDRM,問3のRJ-45)が登場し,面食らいました。
3.午後2
手薄だったVRRPの詳細手順を問われ,適切に解答できませんでした。その他,ワンタイムパスワード生成機の動きや,メール転送のルートなども上手く答えられず,これはダメかな・・・と思いました。
ちなみに昨年出題されまくった仮想化は,今回は儀式程度でした(とはいえ,もはや定番と化した気がします)。
10か月かけて入念に準備したつもりだったにも関わらず,本番はボロボロでした。
TAC,iTECの解答例を見て「今回はダメだ・・・」と思っていました。
【今後挑戦したい試験区分】
今のままでは合格者として恥ずかしいので,(5)を再読して復習中です。
それから,個人的事情でしばらくは試験から遠ざかることになりそうです。
もし時間が取れた場合,以下試験に挑戦したいです。
・ITストラテジスト
・エンベデッドシステムスペシャリスト(思案中ですが今年はやめておきます)
・PMP
・ITIL Expert(余談ですがITIL川柳2011に当選しました)
【今後の受験者に向けてのアドバイス】
・この試験区分は応用範囲が広いと思いました。スキルアップには格好の区分だと思います。
・本試験は忘れ物,締め出しとサプライズの連続でしたが,あきらめないで良かったと思っています。
・本試験の出来が悪くても,いや悪いからこそ復習はきちんと行いましょう(自戒を込めて)。
以上