午後2を意識して勉強する
情報処理技術者試験の高度区分では,大体の場合,合否を分けるのは「午後2」になります。
午前1,午前2,午後1は,午後2で採点してもらうための「足切り」です。
もちろん,午前1は幅広い基礎知識が必要ですし,それぞれの時間区分で,求められていることは異なりますが,最終的に一番難易度が高く,合否に影響するのは午後2になります。
ですので,合格を意識したときに,一番力を入れて勉強するところは,午後2になります。
論文系の高度区分は,だいたい皆さん,そんな認識だと思います。
最大の難関で,合否のポイントとなるのは午後2の論述式で,ちゃんと論文が書けるかどうかです。
午後1は,問題演習を行いながら,「その試験で求められていること」を試験問題から汲み取るためには大切ですが,それがメインではありません。
準備論文を書いたり,ネタを用意したりして,午後2を中心に準備をしておきましょう。
そして,スペシャリスト系の場合も,合否を分けるポイントは午後2です。
たまに,「午後2はできるけど午後1の方が難しくて足を切られる」と思ってる方もいらっしゃいますが,それは午後2の難しさを知らないだけだと感じています。
スペシャリスト系の午後2で必要な知識は,午後1とほとんど同じだと思います。
でも,それを理解して実際に応用する力は,午後1とは違って,かなり深く要求されています。
データベーススペシャリストの午後2は,午後1とは全然難易度が違います。
データモデリングをひたすら行い,ほとんど白紙のER図を仕上げていくためには,理解しているだけでなく,体で覚えている必要があります。
そのためにも,なるべく数多くの問題を解いて演習しておく必要があるのです。
情報セキュリティスペシャリストの午後2は,一見,難しそうに見えないところが,足元をすくわれる原因にもなっていると思います。
問題文も長くなく,さらっと一般的な解答を書いても,それでOKな気がしてしまうところが怖いところです。
実際には,ちゃんと読み込んで解答を書くと,答えが一意になるように,大体できています。
適当に答えていても,50点台の点数は取れますが,60点を超えて合格することは難しいです。
このあたりは,実は,ちゃんと問題演習を行うことで,コツをつかむことができます。
単なる知識の暗記ではなく,「情報セキュリティマネジメントとはこういう風にやるんだ」とか,「セキュリティ技術はこう使うんだ」というのを,午後2の事例解析を通じて学んでいくのです。
そこで,1つ1つ納得しながら,午後2の解答を書いていくようにすると,本番でも対応できるようになります。
エンベデッドシステムスペシャリストも同様に,午後2の演習を事前にちゃんと行っているかどうかが,本番に大きく影響していきます。
問題のパターン,というか,試験特有の考え方があるので,それに慣れておくことは重要です。
試験に向けての勉強,というのを考えた時,午後2を意識して勉強すると,全体的な力が身についてきます。
なるべく早めに,午後2を中心とした学習に切りかえていきましょう。