強気で,「自分はできる」つもりで書く
最近,論文を読んでいて,「自分はこんな経験してないんです,ごめんなさい」っていうのがにじみ出ている答案,というのが時々あります。
直接書いてなくても,行間に,うそっぽさというか,現実離れしたことが書いてあって,話の信憑性に疑問符がつくという感じで書かれているのです。
技術者の方は,正直な人が多いんだな,とは感じますが,多分そんなに,自分を卑下しなくっても大丈夫です。
論文に書いているそのものの経験がなくっても,「いざその役割になったときには,ちゃんとこなせる」ことが示せれば合格なのです。
平成21年度に試験制度が変わってから,試験問題の聞き方も,「あなたの経験に基づいて」から,「あなたの経験と考えに基づいて」に変わっています。
別に本当のことを書くことは求められていませんし,あくまで「問題文で問われていることに対して,どう行動したらベストか」ということを書く,論述式の試験なのです。
ですので,どちらかというと,根拠がなくっても,強気でいった方がうまくいきます。
「自分はできる」と暗示をかけてもいいですし,その場でだけ,プロフェッショナルになりきれればOKです。
先日,ITストラテジストの試験を受けたとき,ピシッとスーツを着込んでいたり,おしゃれに着飾っている人を何人か見かけました。
「その試験の役割になり切る」という意味なら,そうやって服装から入っていくのもありだと思います。
論述式試験に限らず,すべての高度区分での合否のカギは,「いかに試験区分に,そして,『問題文』に合わせることができるか」です。
あんまり自己主張の強い,オレオレ流の技術者は求められてなくって,「必要なことを,必要なだけ書く」ことが大切なのです。
そのため,豊富な経験も,圧倒的な知識も,実は必要ありません。
「自分はできる」と信じて,問題文で問われていることに合わせて,素直に自分の経験や知識を織り交ぜて書くだけです。
自信がない方は特に,強気で書き切っていきましょう。
最近,ひょっとしたら,技術者には「はったりを効かせる」能力も大事なのかなぁ,とも感じています。^^;
客先で,相手に「できる」と思わせて,信用してもらうためには,必要な力です。
そんな感じで,穴のないようにはったりを効かせる,というのも,ありだと思います。
こう書くと,実力がないのに無理して背伸びする,という風に感じるかもしれません。
でも,個人的な感じだと,論述式の試験に関しては,経験がある人でも,「自分の経験では足りない」と,卑下している人が多い気がします。
多分,それなりに近い経験があれば,十分合格するには足りる経験なのです。
自分のやってきたことを一つ一つ数えながら,それを自信に変えていきましょう。