株式会社わくわくスタディワールド

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ソフトウェア工学を勉強してみる

IT関連の技術者の中で一番多いのは,「システム開発をする人」かと思います。
ITスキル標準の職種としては,アプリケーションスペシャリストに該当する人が,「IT人材白書2012 データ編」で見ても一番多いです。
運用しつつ,小さな開発も行う,という人も含めたら,かなりの人が該当すると思います。
情報処理技術者試験で,そういったシステムを開発する人の資格としては,基本情報技術者->応用情報技術者->システムアーキテクトという流れになります。
これらの試験では,システム開発の内容として,「ソフトウェア工学」が出題されます。
ソフトウェア工学は,もともと,ソフトウェア危機に対応するため,効率的にシステム開発する手法が研究されたものです。
いまだに,「こうすればシステム開発はうまくいく!」という統一的な手法は存在しないので,ソフトウェア工学は,「こういう方法があるよ」というものの寄せ集めにはなっています。
でも,一度ちゃんと勉強してみると,「どういう風にシステム開発をすると失敗しやすいのか」,そして,「今回の開発に最適な手法はなにか」などを判断することができるようになります。
特に,小さな会社などで,開発プロセスがあまり定まっていないところなどだと,一度勉強して,それを取り入れてみると効果は大きいと思います。
私自身,学生時代には大学の先輩が作った会社でプログラマのアルバイトをしていました。
そこには,開発プロセスが存在せず,個人の力量と努力と根性がすべてでした。^^;
就職して,大規模なシステム開発に関わることで,そういった開発プロセスの重要性を知りました。
ちゃんと知識があれば,回避できるトラブル,というのも実はいろいろあります。
ソフトウェア工学の本は,学術的な本が多くて,あまり読みやすいのはなかったのですが,「ずっと受けたかったソフトウェアエンジニアリングの授業1」と「ずっと受けたかったソフトウェアエンジニアリングの授業2」の2冊は,かなり読みやすい本です。
新人研修などでよく使われる本ではありますが,経験者が読んでも気づきは大きいと思います。
進化していく分野なので,一度本を読んで終わり,というわけではありませんが,試験勉強としても,そして実務に役立てるという意味でも,一度しっかり勉強しておくのはおすすめです。