株式会社わくわくスタディワールド

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なるべく「主観的」ではなく「客観的」な答案を書く

最近,記述式や論述式の答案を採点していてよく感じるのが,「主観的」な答案が,結構多いなぁ,ということです。
自分独自の目線で,問題で聞いていることではなく,自分が言いたいことを書いている,という感じの答案です。
もちろん,こういった答案は,題意を外していますので点数はありません。
試験問題で一番要求されていることは,「問題文の設問に対して解答する」ことです。
何でも自由に書いていいわけではもちろんありませんし,その人独自の主張を書いて欲しいわけでもありません。
ただ素直に,「求められている答え」を書いて欲しいだけなのです。
ですので,午後1や,記述式の試験の午後2の場合には,自分の主観は0で書くのがベストです。
知識やスキルをもとに,あるべき姿や解決策を考え,それをそのまま記述すればOKです。
「私ならこうする」的な,独自の主張は,あっても減点対象にしかなりません。
そして,論述式の午後2も,実は主観的な主張は,必要ありません。
論述式の場合,「あなたの経験と考えに基づいて」とあるので,経験をアピールするものだと思っている人が結構いるのですが,それは試験で求められていることではありません。
「自分はこんなことをやったんだ!」という主張を並べた,いわゆる「したした論文」は,落ちる論文の典型例です。
合格レベルの論文で必要なのは,そういった自分の経験を客観視し,試験で求められているスキルと合わせて,論文に適合させていくことです。
自分のやったことをアピールするのではなく,試験で求められていることを読み取って,それに合わせて自分の経験を当てはめていく,といった形で書く方がいい論文になります。
文章というのは,思っているよりもずっと,自分のスキルや考え方がそのまま表に出るものです。
できるふりをして,自分を必要以上に大きく見せようとしても,それがそのままにじみ出てしまいます。
少し外側から客観視して,「この文章は相手にどう受けとられるだろうか」を考えながら書くと,相手にも読みやすい文章になりますし,試験だと正解に近くなります。
なるべく目線を上げて,自分のことを外から客観視しながら答案を書く,ということを心がけていきましょう。