株式会社わくわくスタディワールド

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試験区分の「段階の飛び越し」について

わく☆すた,美月です。
平成21年度秋期試験についての概要が,試験センターより発表されています。
今年の秋期試験の試験実施日は10月18日です。個人のインターネット受付での試験申込期間は,平成21年7月13日(月)10時 ~ 8月19日(水)20時までで,去年に比べると1日だけ長いです。申込開始はもうすぐなので,そろそろ心の準備をしておきましょう。受験申込は早い方が,心に余裕が持てます。
最近,「受験区分に迷っている」という相談が多いので,少しまとめておきます。
それぞれの試験区分別の特徴については,以前の「試験区分ごとの「適性」」や「情報処理技術者試験の難易度」あたりの記事で触れていますので,そちらをご覧ください。
情報処理技術者試験を受けるにあたっては,「難易度の低いものから順番に受けていく」というのが王道であり,それがベストだと私は考えています。実際,私もそうしてきましたし,その方が取りやすいのは間違いないです。
ただ,急いで高度の資格が欲しい,年齢が高いので今更レベルの低い資格は受けられない,など,いろいろな事情がある方はいるかと思います。試験対策講座での受講生の合格状況を見る限り,私は「段階の飛び越しは1段階のみ」だと考えています。
情報処理技術者試験には,難易度に段階があります。前回私が書いた難易度の話もありますし,単純にITスキル標準のレベル1~レベル4という話でも一緒です。
受かっているかどうかで,意外に大事なのは,レベル2の「基本情報技術者」試験です。
今まで,高度試験の試験対策講座をいろいろやってきましたが,「今まで情報処理技術者試験を受けてこなかったけど,専門分野なので高度試験をいきなり受けます」という人で,受かった人はほとんど見かけません。
だからといって,基本情報,応用情報と順番に必ず取っていかないとダメかというと,そこまで厳密ではありません。基本情報->ネットワークスペシャリストなど,応用情報技術者試験(ソフトウェア開発技術者試験)レベルを飛ばして合格する人は,結構大勢います。
基本情報技術者試験レベルの基礎知識は,ネットワークやデータベースなど専門分野を学ぶ前に必要です。実際,ネットワークスペシャリスト試験だからといって,ネットワークしか出ないわけではなく,基本レベルのシステム構成やプログラミング,データベースなどの知識は午後でも出てきます。情報技術は,相互にいろいろ関連しているので,「単独にそれだけ知っていればいい」というものではないので,メインの専門分野の周辺は,必ずどの試験でも関連しています。なので,午前の突破ができればいい,というだけではなく,IT全般の基礎知識は必要なのです。
「易しい試験を受けるのはプライドが許さない」と,高度試験を受け続ける場合には,結構落とし穴にはまりやすいです。
何年も,同じ試験で足踏みをしている人に,「今まで,何取ったの?」改めて聞いてみると,基本的な資格を取っていないことは多いです。こうなると,「落ち癖」もつきますので,段階を飛び越さないで基本に立ち返ってみるのは,とてもおすすめです。半年遅れるので遠回りに見えますが,最終的にはそれが近道になります。
このあたりを踏まえて,自分の受ける試験区分を,考えてみてください。