株式会社わくわくスタディワールド

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試験の難易度と合格率

今日は,2013年春向けセミナーの第1弾,「スタートアップセミナー 合格への道しるべ」を開催しました。
ご参加いただいた皆様,ありがとうございました。
弊社facebookページに写真を公開しています。
応用情報技術者試験以上の,春開催全区分についての,合格へのコツなどについてお話しさせていただきました。
受講生の方も全区分いらっしゃいましたし,全般的にいろいろなお話ができました。
今日のセミナーでもお話しさせていただきましたが,どの試験が難易度が高いか,というのは一概には言えません。

例えば春の区分だと,去年の合格率はプロジェクトマネージャ(PM)が13.1%,情報セキュリティスペシャリスト(SC)が13.7%と,この2つの区分が目立って低いのですが,だから難しい,というわけではないように感じています。
参考までに,過去3回分の各試験区分別の午前1の突破率を図にしてみると,次のようになります。
午前1の突破率
午前1の問題は,高度区分では全部同じで,応用情報技術者試験の午前問題80問から,30問を抜き出したものです。
ですので,同じ問題を解いての突破率をみると,だいたいその試験のレベルが推測できます。
応用情報技術者試験が他に比べて低いのは,レベル3の試験なので当たり前なのですが,その他の試験区分にも,結構大きな違いが出てきています。
特に言えるのは,先ほどの合格率が低いPMとSCは,午前1の突破率も他に比べて低いことです。
1回だけなら紛れもあるとは思いますが,過去3回とも,PMとSCは,他の3区分(AU,ES,DB)に比べて,平均して10%ぐらい低いので,だいぶん差があるようです。
個人的な感覚でも,試験問題自体の難易度は,PMやSCが特に高いようには感じませんので,合格率の低さは,難しさよりも受験者のレベル自体の問題だと考えています。
多分,この2つの区分は,「とりあえず受けてみよう」的な人が多いのかな,と感じています。
実際,SCは他の試験区分に比べて,企業研修でもまったくの初心者,という方が受けてくる場合が多いです。会社で必要だと言われたから,基本情報技術者レベルの知識もないのに受ける,という人が結構いますので,そういった人の受験が全体のレベルを押し下げているようにも感じます。
PMも,日経BPの「企業が取らせたい資格」の1位だったこともありますし,人気先行,という感じがします。
ちゃんとステップを踏んで勉強すれば,決して取れない資格ではないと思いますが,気軽に勉強せずに受ける人の割合は高いように感じます。
ということで,情報処理技術者試験に関しては,難易度と合格率は,そんなに結びついていません。
何が難しいと感じるかは人それぞれですので,自分に必要な試験,受けたい試験を受けるのがベストだと思います。
早めに来年を意識しつつ,適当な時期に勉強をはじめることは大切です。
まだ本格的な勉強はスタートしないまでも,来年は何を受けるのかをじっくり考えて,そのための準備は行っていきましょう。