株式会社わくわくスタディワールド

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英語より国語(日本語)の方がよっぽど大事

わく☆すた,美月です。


最近,結構,送られてくるメールにストレスを感じることが多いです。
別に書いてある内容が気に入らないわけではありません。内容以前に,「何を言っているのかわからない,読めない」というメールが増えてきたのです。


形式的には,機種依存文字だらけで,「?」が山のように入ってくるメールがありました。これは,内容を推測して解読するのにとても労力がいります。内容的には,論理が支離滅裂だったり,ひとりごとに終始しているように見えて,返信が必要なのかどうかが謎,というのもあります。


文章で人と意思疎通ができないと,今の日本では,試験合格以前に,仕事や日常生活に支障をきたします。ちゃんと,小中学校で「文章の書き方を学ぶ」ことはすごく意味があるんだなぁ,と改めて感じました。


最近私は,日々,日本人全体の国語力低下に,危機感を持っています。
でもなぜか,社会人が勉強するときに出てくるのは国語よりも「英語」の方が圧倒的に多いです。「英語ができればかっこよくって,人生がバラ色になる」とあまり考えずに思っている人は大勢いると思います。


実際問題として,それは「英語の幻想」です。外国語ができても,ものを考える時に頭で考える言語は母国語(日本語)ですので,思考のレベルは母国語以上には上がりません。「英語ができると有利だろう」と,子どもが小さい時から外国で暮らして,英語と日本語,両方しゃべれるようにしようとすると,「バイリンガル」ではなく,どっちも中途半端な「セミリンガル」になる危険性があります。セミリンガルになると,物事を深く考えられなくなり,逆に高校レベルではどっちの言語でも授業についていけなくなります。


鈴木秀夫氏の「日本人はなぜ英語ができないか」という本によると,日本人が英語ができないのは,ひとことで言えば「必要ない」からです。外国語を勉強するのには労力がかかりますし,人間は必要がないことはすぐ忘れますので,日本人は英語ができないのです。


実際,英語ができる人が多いのは,母国語の人口が少ない,小さな国です。去年チェコにいったとき,結構どこでも英語が通じました。自国以外と関わる必要があり,他の言語が必要な国では,話せる人は多いように感じました。


逆に,日本語は,それだけでも生きていけます。正確な数字かどうかは謎ですが,Wikipediaの「言語」の項目によると,普段話されている言語の人口順位としては,日本語は第10位で,意外に多いのです。だから,日本語の翻訳本はいっぱい出版され,日本語が読めれば,古今東西の知識を得ることができます。



なにかとりとめがなくなってしまいましたが,何かを学んだり,人とコミュニケーションをとるためには,1つの言語でいいのでちゃんと使える必要があります。その1つの言語として,一番マスターしやすいのは母国語(国語,日本語)です。


自分の思考レベルは,一番使ってる言語(日本語)でいかに深く考えられるかによって決まります。日本でコミュニケーションを取るのに必要な言語は日本語です。ですので,当たり前のことですが,人と意思疎通が取れる程度の国語力(日本語力)は身につけることは大切です。


ちゃんと意思疎通ができる国語力というのは意外にレベルが高いです。「小さい頃から使ってきたから大丈夫」と油断しないで,自分の国語力を振り返ってみてください。