株式会社わくわくスタディワールド

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文章を書く時におすすめの本

わく☆すた,美月です。
先ほど(7月29日(水)午前11時18分),メルマガ第2号を発行しました。メールアドレスの誤りなどで戻ってきているメールもありますので,登録したのに届いていない方はご連絡ください。


メルマガでは,「論文の書き方」をテーマに参考書を紹介しましたが,このブログではこれとは全然別の視点で,「文章を書くのにおすすめの本」を紹介したいと思います。


文章を書く,ということを考えた時に,「論文の試験を受けるから,文章の練習をしなきゃな~」ってことでイヤイヤ始めると,楽しくないですし挫折しやすいです。論文の書き方ってのは型なので,参考書に従って型にはめて書く練習をすれば書けるようにはなりますが,面白くないですし,「今まで全然文章を書いてない」人には大変だと思います。


そこでおすすめなのが,「楽しく文章を書く練習をする」ということ。
まずは書きたい文章,書いてて楽しい文章から書き始めるのがおすすめです。私の講義でも時々,「最愛の人へのラブレターを書いてみよう」なんて課題を出します。^^;


楽しく文章を書く練習をしたい,と言う人におすすめの本は,「ワインバーグの文章読本」です。この本は,文章の書き方が書いてある本で,普通の人でも楽しめますが,IT技術者はもっと楽しめると思います。
この本の作者は,「あの」ワインバーグです。コンピュータ業界で広く知られるコンサルタントで,有名な本としては,「ライト,ついてますか-問題発見の人間学」「コンサルタントの道具箱」などがあります。私自身は,就職する前に,「どんな仕事をしようかな~」と考えている時に,「スーパーエンジニアへの道―技術リーダーシップの人間学」を読んで,SEになろうと決意した,想い出の本でもあります。


いろいろな本を書いているワインバーグですが,「ワインバーグの文章読本」では,その本を書く時の秘訣が,いろいろ紹介されています。個人的に一番使えるな,と感じているのは,「自然石(Fieldstone)」を集める方法です。これは,文章を書く時に,いきなり最初から書き始めるのではなく,あらかじめいろんなネタ(自然石)を集めておき,それを使って文章を構築するというものです。


この考え方は,論文系の試験でとても役立ちます。
論文の試験の時には,「準備論文」という形で,完璧な論文を用意していっても,あまり役には立ちません。実際に出題される問題が,準備論文にぴったり来ることはまずありませんし,臨機応変に問題文に対応する必要があります。


そこで,用意しておく必要があるのは,「ネタ(自然石)」です。自分の経験や,人から聞いた話,雑誌の記事などから,ネタになりそうなものを集めて,いろいろストックしておくのです。私は,マネジメント系の話題では,「セキュリティポリシ策定の時,技術部と総務部でもめた時」の話や,「外注先からまともにコミュニケーションがとれない部下が来た時」の話などの自分の実話ネタをよく使います。
自分の経験であっても,とっさには出てこないことが多いので,ネタとして整理しておくと,いざというときに浮かんできます。


ワインバーグの文章読本」には,この自然石(ネタ)の集め方がいっぱい載っています。また,本を書くにあたっての心構え,考え方もいろいろ載っているので,自分で本を書きたい人には,とてもおすすめの本です。


単に文章の書き方だけでなく,「ソリティアの効用」や,「音楽を聴きながら書く」など,楽しく書くための方法も載っているので,読み物としても楽しい本です。本屋では,ワインバーグ本なのに,IT書籍のコーナーではなく,「小説の書き方」とかのコーナーにあったりしますが,見かけたらぜひ眺めてみてください。