解答例は段々洗練されてる
わく☆すた,美月です。
昨日講義してて,昔の解答例に比べて,最近の解答例の方が洗練されてて,「解答に納得がいかない」ということが段々少なくなってるなぁ,としみじみ感じました。
情報処理技術者試験の解答例は,5年前の平成16年度から,公開が始まりました。それ以前は,解答例が公表されないので,みんながそれぞれ考えて,「これが解答」というのを導き出していました。ですので,過去問集での解答のばらつきが大きく,「これはいくらなんでも・・・」というレベルの解答の問題集も,いっぱい出版されていました。
そこで,平成16年から公開が始まったのですが,当初はまだ,「解答ホントにこれに特定できるの?」と疑問に感じるような解答例も多かったです。多分,別解も用意されているんだとは思いますが,解答が一意に特定できそうもない問題が多かったです。
それが,最近の平成20年ぐらいになると,疑問はあまり感じなくなりました。
テクニカルエンジニア(ネットワーク)(現:ネットワークスペシャリスト)の過去問を使って講義をしていると,「その解答,納得いきません。自分のこの解答でもいいんじゃないですか」と主張して譲らない人が時々います。
平成16年の過去問を解説しているときに,「なぜこの解答でなければならないのか,理由がわからない。自分のではダメなのか」とつっこまれて,「確かにそれも考えられますね。少なくともダメな理由は問題文には見つかりませんね」と答えるしかなかった問題がありました。昔の問題に行くほど,「それも別解でいいんじゃない?」と言える解答が多く出てくる感じがします。
これが,平成20年の過去問の解説では,つっこみが出てきません。違う答えを答えていても,「自分の答えが明確に違う」ことがわかりやすいからじゃないかと思います。その視点で問題文を見てみると,設問に詳しく問われていることが書かれていたり,下線部やその周辺を読むと解答が一つに特定できるようなヒントが記述されていることが多くなっています。
多分,解答例が公表されてから5年,いろんな批判や意見を受けて,段々答えが1つに導けるように問題を作るようになったんじゃないかな,と感じています。あいまいな,「あなたの経験に基づいて」問題は,ここ数年は全然見かけなくなったような気がします。
ということで,過去問は,昔のものをやればやるほど,悩む部分が多くなります。ですので,なるべく最近の過去問題を重点的にやるのがおすすめです。特に,高度区分は,解答例が発表されるようになってから,どの区分も,問題の意図がわかりやすくなりました。
最新のものから過去3年分,というのが,演習をやる量としても一番適当なのかな,と感じています。