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基本情報技術者試験より簡単かもしれない応用情報技術者試験

最近すごく感じていることなのですが,ここ数年の応用情報技術者試験は,アルゴリズム(プログラミング)が,すごく簡単になりました。
午後の問2(プログラミング)の問題は,難問が全然なくなり,アルゴリズムの基本がわかっていて,トレースをしっかりやれば解ける問題がほとんどです。
以前は出てきていたポインタの問題もなくなり,配列の添字を扱う問題が中心になりました。

それに対して,基本情報技術者試験のアルゴリズム問題は,特に難易度が変わった感じはしないです。
そして,基本情報技術者試験の午後問8(データ構造及びアルゴリズム)は,全員必須の問題ですが,応用情報技術者試験の午後問2(プログラミング)は,問1(経営戦略など)とどちらか,という選択問題です。

ですので,アルゴリズムやプログラミングがどうしても苦手,という人は,応用情報技術者試験の方が勉強しやすいようにも感じています。
もちろん,基本的な難易度は,基本情報技術者<応用情報技術者,なのですが,選択の幅が広い分,応用情報技術者試験の方が抜け道が多いのです。

基本情報技術者試験の午後は,問8のデータ構造及びアルゴリズムが必須,問9~13でプログラミングの問題を1つ,そして問1~7のいろいろな分野の問題を5つ選んで解答します。
そして,配点は,問8と問9~13が20点,他が12点なので,アルゴリズムとプログラミングで40点と,かなりのウェートを占めます。
プログラミング言語として表計算が選べるようになったとは言え,プログラミング的な頭を使って論理的に考えるのには変わりないので,それが苦手な人は苦労すると思います。
それに,ストラテジ系,マネジメント系はそれぞれ1問(問6と問7)でしか出てこないので,この2つが得意でも,点数にはあまりつながりません。


応用情報技術者試験の午後は,問1(経営戦略など)か問2(プログラミング)で1問(20点),いろいろな分野の問題が出る問3~12で5問(16点)選択です。
そして,問3~12には,問3(経営戦略など),問10(プロジェクトマネジメント),問11(ITサービスマネジメント),問12(システム監査)と,マネジメント系,ストラテジ系の問題が計4問出てきます。
問1と合わせると,6問中5問を,マネジメント系とストラテジ系を選択することも可能ですので,午後はそれだけが得意でもなんとかなります。

実際,最近は応用情報技術者試験対策の企業研修で,「午後はストラテジ系を中心にして欲しい」という依頼も多くなってきました。
特に,上流工程を中心に扱う会社だと,その方が格段に受かりやすいようには感じています。


そして,ストラテジ系,マネジメント系の分野は,試験のレベルが上がればすごく難しくなる,というわけでもありません。
午前問題では,テクノロジ系,特に基礎理論や技術要素(ネットワーク,データベース,セキュリティ)などは,試験のレベルで明らかに難易度に差があって,

 ITパスポート<基本情報技術者<応用情報技術者<高度区分

といった形になっていると思います。でも,ストラテジ系の問題は,そこまで明確な区分けがなく,ITパスポートでも応用情報技術者でも,似たような問題が出題されているように感じます。(レベル4のストラテジ系は,急に難しくなるので差がありますが。。。)


そのため,IT系の技術者以外だったら,基本情報技術者の勉強を飛ばして応用情報技術者試験を受けるのも一つの手段だとは思います。
例えば実利的に,中小企業診断士の勉強の一環で科目免除を狙う,といった場合には,ITパスポートの勉強をした後に,ストラテジ系を中心に応用情報技術者試験の勉強をする,といったやり方も使えます。

テクノロジ系の知識は午前レベルだけ固めて,午後はストラテジ系とマネジメント系を中心に選択するなら,経営などを別に勉強している人は,比較的勉強も楽です。
応用情報技術者試験合格が最終目標で,それ以上は目指さないという場合,合格しさえすればいい場合にはそれでいいと思います。


ただ,この方法だと,技術系の知識が積み重なっていかないので,上のレベルを目指そうとしたときには問題が出てきます。
特に,高度区分のスペシャリスト系,データベーススペシャリストやネットワークスペシャリスト,情報セキュリティスペシャリストなどを選択するときには,基本ができていないとすごく苦労します。あと,システムアーキテクトなども,テクノロジ系の知識は結構必要です。

高度区分の試験問題では,「プログラミングスキルそれ自体」を直接聞いてくる問題は,ほとんど出てきません。
情報セキュリティスペシャリストのセキュアプログラミングぐらいだと思います。
でも,高度なスキルの前提知識として,プログラミングがわかっていること,技術を理解していることが要求されることは多々ありますので,基本から身につけておいた方が,結局は早道です。


平成21年度より試験制度が変わって,応用情報技術者試験が,幅広い技術者を対象とするようになりました。
選択の幅も増えたため,人によっては基本情報技術者試験よりも応用情報技術者試験の方が簡単に感じられるかもしれません。
ただ,順番を飛ばして受けると,あとで基礎力不足で苦労することになる可能性も大きいです。

試験問題自体がやさしくなっているので,以前の「基本情報技術者->ソフトウェア開発技術者」よりも,「基本情報技術者->応用情報技術者」の方が,明らかに勉強しやすくなっていると思います。
勉強する分野もほとんど同じですし,連続合格も増えているように感じています。

ですので,どう受けるかは自由ですが,個人的には基本情報技術者,応用情報技術者と順番に取得していくのがおすすめです。
一歩一歩,着実にステップアップしていきましょう。