午前試験がさらに難しくなる?
わく☆すた,美月です。
今回,春試験に比べて秋試験は,全体的に午前問題が難化しました。
これを,「前回が初回ボーナスだったから,今回が普通」という風にとらえていましたが,どうもそれだけではないようです。
午前問題は,今回よりも「さらに難しくなる」可能性も結構高いようです。
初回では,高度区分では,午前1で8割,午前2で9割近くが突破していました。今回の試験では,それよりは低くなる見込みですが,それでも6割以上は午後の採点まで行くと思います。そうなると,採点が大変なようで,昨年までに比べると,合格発表日が後ろにずれ込んでいます。
この状態を是正するためには,多分午前の突破率は,今後さらに低くなるだろう,という予想です。
あと,午前2は,春試験に比べてかなり,「専門に特化して難しくなってる」印象です。高度で唯一,両方で試験があった,情報セキュリティスペシャリストで比べてみると,午前2の25問中,春試験では,セキュリティ12問,ネットワーク3問でした。これが秋試験では,セキュリティ14問,ネットワーク6問で,◎のついた専門分野に,かなり特化した内容になっています。
私もITストラテジスト試験を受けて,かなり面喰いましたが,受ける試験分野に特化した,難易度の高い問題が,今後の午前2では出題される傾向にあると考えています。
今回結構,「高度午前1で落ちた」という声を聞きました。
以前,「午前1の勉強をしよう」ということで,午前1の話をしましたが,勉強してないと,すぐに足元をすくわれてしまうのが午前1です。
この午前1は,付け焼刃の勉強ではなく,「ひととおりきちんと学習すること」をおすすめします。
試験前なら,「とにかく過去問を覚えて合格ラインの6割に行こう」という話になるのですが,試験後なので,もうちょっと大きな視点から,話をしたいと思います。
今回の試験制度改定で,高度午前1という共通試験ができたのは,「高度な技術者だったら,IT全般についての基礎知識は,ひととおり身につけておいてほしい」という意図だと思います。
実際,実務で特定の仕事ばかりしていると,視点が偏りがちですし,全体を見通せる目というのは,とても大切です。
データベースの知識だけ豊富だけど,セキュリティの概念のない技術者,といった感じでは,今の時代には,危険な存在になります。
いろいろ専門に特化したからこそ,全体の知識はひととおり学習しておく必要があるのです。
ですので,追い込まれていない今の時期には,高度午前1レベルのIT知識をひととおり学習するのをおすすめします。これは,参考書でなくっても,例えば,「プログラムはなぜ動くのか」でコンピュータの内部の仕組みを知るとか,「オブジェクト指向でなぜつくるのか」でオブジェクト指向を中心とした開発について知るとかいうのが,実際の役には立つと思います。
いずれにしても,今後,午前問題が,今回より易しくなることはないと思われます。
しっかり勉強して,春試験に向けて実力をつけていきましょう。