株式会社わくわくスタディワールド

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午前1,午前2を侮らない 2013年度版

高度区分を受験される場合,合否を分けるのはもちろん,午後試験です。
午前は足切りですし,基本的に「勉強していない人を落とす」ぐらいの位置づけです。
ただ,午前で足切りされる人は意外と多いですし,ちゃんと対策をしていても,午前対策を忘れていると,そこで痛い目を見ることもあります。

新試験制度(平成21年度以降)が実施されて4年,午前1,午前2の突破率は,大きく変動しています。

高度区分の午前1及び応用情報技術者試験の午前の場合,受験する期によって突破率が大きく変動しています。
グラフにすると,次のような感じです。

gozen1

だんだん難しくなっているという傾向はあまり見えませんが,難易度が激しく上下動する傾向はあります。
最高の突破率が,平成21年春期のシステム監査技術者(AU)で84.4%,最低の突破率が,平成22年秋期のITサービスマネージャ(SM)で32.9%ですので,その間には倍以上の開きがあります。
受験者のレベル差もあるとは思いますが,それよりも,問題の難易度による突破率の変動が激しいのが午前1です。

ですので,午前1の場合,勉強が足りなくっても運良く受かってしまうこともあるかもしれません。
でも,運が悪いと,足切りにあってしまい,午前2以降は採点されません。
午前1は,きちんと勉強しさえすれば突破できますので,難易度が高くなったときでも合格できるように,着実に学習しておくのがおすすめです。


午前2の場合は,最初の頃に比べて,だんだん難化している傾向があります。
グラフにすると,次のような感じです。

gozen2

午前2ができた当初は,突破率90%越えもあったぐらい,やさしめの試験でした。
その後調整されてきたのか,だいぶん突破率は下がっています。
唯一毎回(春秋)実施されている情報セキュリティスペシャリスト(SC)を見ると,平成21年春期が88.8%,平成24年秋期が60.6%と,20%以上も低下しています。
データベーススペシャリスト(DB)などは,初回(21年春)が95.3%,前回(24年春)が59.9%で,年々低下しており,30%以上の差があります。

問題を見ていても,じわじわと難しくなっている印象を受けます。
午後の対策だけしていれば,午前2は余裕というほど,午後と同じ出題傾向でもありません。

例えば,情報セキュリティスペシャリストでは,午前2では新しい攻撃を題材にした問題が多く出てくる傾向があります。
データベーススペシャリストでは,午後ではあまり重視されない,SQL,DBMSに関する問題が半分以上を占めています。
午後対策にあわせて,きちんと「午前2対策」も行う必要があるのです。

午前1,午前2は知識の問題が中心なので,ちゃんと勉強しさえすれば,それほど長い期間かけなくても,合格ラインには到達できるようになります。
油断せず,午前にかける時間も,ある程度は確保していきましょう。