株式会社わくわくスタディワールド

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電子書籍に最適な端末

情報処理技術者試験の参考書って,まだ電子書籍版は見あたらないですね。
私の「徹底攻略 ネットワークスペシャリスト 教科書 平成25年度」や「徹底攻略 応用情報技術者 教科書 平成25年度」なども,電子書籍化はしていません。
ぜひしていただきたいところですが,こちらの出版に関する独占権は出版社にありますので,私としては期待して待つのみです。

ただ,同じインプレスさんの徹底攻略シリーズで,「徹底攻略 Cisco CCNA/CCENT教科書」を始め,いくつかの本は電子書籍化されています。

電子書籍一覧」によると,CCNA/CCNP,LPIレベル1,2,3,Oracle Master Blonze/Silver,OCJ-Pはすでに販売されているようです。
ベンダ資格を受けようとされている方は,使ってみるのもいいと思います。

電子書籍は,なにより,持ち運びに便利です。
何冊持っていても重さが変わりませんし,分厚い参考書などでは,特に負担が軽くなると思います。
PDF版だと,端末の自由度が高いので,いろんな使い方ができます。

手持ちの参考書を自炊してPDFにし,持ち運ぶという方法もあります。
これはどんな本でもできますし,裁断機やスキャナなどの機器を持っていなくっても,秋葉原のキンコーズなどでは,店頭PCレンタルサービスで自炊できます。(現在は,「セルフスキャン」とサービスが変更されているようです。)


というところで,今日は電子書籍に最適な「端末」について考えてみたいと思います。

先日,「日本でもついにKindle発売!」と喜んで,発売日に「Kindle Fire HD」を手に入れました。
でも,いろいろ使ってみて,正直,ちょっと失敗したな,と思っています。

まず,使ってみて最初に感じたのが,「思ったより重い」という点です。
395gというのは,もちろんPCよりは軽いのですが,普通の文庫本より重い感じです。
ですので,ちょっと見るぐらいならともかく,長時間持っていると手が疲れてきます。
机に置いたり,壁にひっかけたりしないと,読み続けられないのです。

重量的にも電池のもちという点でも,同じKindle端末なら,「Kindle Paperwhite」の方がいいと思います。


ただ,Kindle端末には,使ってみるまで気づかなかった,大きな問題がありました。
それは,「Kindle以外の電子書籍が読めない」ということです。

Kindleでは,Androidマーケットが使えず,Amazonが用意した「Androidアプリストア」しか使えません。
Android OSがベースですが,Android対応のアプリを直接入れてみても,動かないものが多いのです。

そして,Kindleのライバルである,他の電子書籍アプリは,基本入れられません。
ですので,「いろんな本が自由に読みたい」という場合には,意外と足枷になることが多いです。

具体的な体験談で言うと,最近はまって読んでいる,アニメにもなったライトノベル「ささみさん@がんばらない」があります。

この本は,Kindle版があったので,「ラッキー!」と,早速Kindleで読んでいました。

でも,順番に購入しながら読んでいて,4巻目にさしかかったとき,続きを読むことができなくなりました。
「コンテンツ、フォーマットに問題が見つかったため、この本は現在販売しておりません。」と表示されており,不具合で購入できないのです。

しょうがないので,不具合で買えない4巻と5巻は,書店まで行って文庫本を購入しました。

そして,続きの6巻から再びKindleで読んでいると,Kindle版には8巻までしかないことに気づきました。
「あれ,ささみさんは10巻まであるはず・・・」と思って調べると,Kinoppyなど,他の電子書籍アプリでは9巻や10巻が出ているようです。

でも,Kindleだと他の電子書籍アプリは読めないのです。
また書店までいくのも面倒ですし,電子書籍の方が場所をとらないし。。。ということで,Kinoppyを使うことにしました。

具体的には,Kindle端末に見切りをつけて,iPhoneに入っていたKinoppyを使って購入したのです。
Apple IDで購入できたので,意外と買うのも簡単でした。

考えてみれば,iPhoneやiPadにはKindleアプリが入っているので,Kindleもこちらで読むことができます。
電子書籍アプリも自由に入りますので,読める書籍の幅も広いです。
もちろん,PDFビューワーを使えるので,PDF書籍も読めます。

ただ,iPhoneでは画面が小さくって,多少読みにくかったです。
iPadも大きいと,小説を読むのには重くって使いづらいという欠点があります。
電子書籍を読むのに最適なのは,その中間をとったiPad miniかな,と感じています。

最近オープンしたiBooksは,iOSでしか使えないので,電子書籍アプリの種類は,iPhoneやiPadが一番多いと思います。

各出版社の電子書籍アプリは,だいたいiOS版とAndroid版は出ていますので,これをインストールして活用できます。
Androidタブレットは安価なものが多いので,こちらも活用するのに便利だと思います。

専用の電子書籍端末だと,その端末に最適なアプリを使っている限り快適なのですが,それ以外の使い方ができません。
不具合などのリスク回避のためには,いろいろなアプリが動いた方が安全ですし便利です。

電子書籍のアプリやマーケットは,「これさえあれば大丈夫!」というところはなく,いろんなものが乱立している状態です。
今は,専用端末よりも,iOSやAndroidの小型タブレットが,電子書籍端末としては一番便利だと考えられます。

いずれにしても,これからは,紙の書籍以外のいろんな本が出てきます。
便利なものはいろいろ取り込んでみて,より快適に読書や学習をしていきましょう。