株式会社わくわくスタディワールド

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一度決めたことは,蒸し返さない

わく☆すた,美月です。
ちょっと体調不良なので,うちでおとなしくしてます。
ぼーっとした頭で考えてると,いろんなことが走馬燈のように駆け巡りますが,たまにはいい感じです。
最近,うちが関わってるプロジェクトで,典型的なアンチパターンが起こりました。
アドレナリンジャンキー」でも出ている,「永遠の議論」というパターンです。
そのプロジェクトでは,10月に,問題を起こしたあるメンバーについて,やめてもらうかどうかを議論しました。
その結果,今は継続してもらって,来年1月に再度決めよう,という決定をプロジェクトのリーダーが出し,全員がそれに合意しました。
。。。合意したはずでした。
最近になって,他のメンバーの一人が,「やっぱり納得がいかない」と,そのメンバーをやめさせるように要求しました。
それで,もう一度議題に上げ,みんなの決議をとろうとしました。
こういうことって,実は結構,良くあることだと思います。
これは,実はプロジェクトがうまくいかない典型的な原因,「永遠の議論」です。
一度決定したことを,納得していなくって,何度も蒸し返す。これをやると,プロジェクトにとって最も貴重な資源である「時間」が浪費されてしまいます。
ここでの,プロジェクトリーダーの態度は,見事なものでした。
「それは,もう決定したこと」として,議題にあげることすら,拒否したのです。
議論を打ち切るべき時を見極め,勇気をもってやめさせるのはリーダーの責任です。
決定されるまでは,反対意見をいろいろ聞くのは大切ですが,ひとたび決定が下ったらそれに従い,受け入れるという倫理は,とても大切です。
このあたり,情報処理技術者試験の論文では,実はとても重視されます。
模擬試験などの採点基準には,「論旨の一貫性」という独立した項目があって,主張が首尾一貫していることは,とても強く求められます。
設問アでの前提で,設問イで下した決定は,設問ウでも一貫していなければならないのです。
よく,典型的な不合格の論文に,このあたりの決定が覆っているものがあります。
設問イで,「私はAを決定した」と書いているのに,設問ウで,「Aだと思ったけどそれを変更してBを実行した」みたいな感じになっているパターンです。だらだらと書いている論文だと,意外とこのパターンが多いのです。
現実世界でも,論文でも,一度決めたことを変えるのは得策ではありません。
納得がいかないことでも,一度「決めてしまったら」,それに従った方が,物事はスムーズに進みます。納得がいかないことは,「決める前に」言うことが大切です。
一度決めたことは,蒸し返さずに従うって,結構大事だな,と改めて感じました。