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応用情報技術者試験は,「基礎理論」ができなくても受かる

最近,昔の情報処理技術者試験(二種や一種など)に合格された方と話す機会がありました。
そこで改めて感じたのが,「昔と今とだと,合格に大事なポイントが変わっている」ことです。

昔の試験,特に応用情報技術者試験の前身のソフトウェア開発技術者試験までの場合,「コンピュータ科学基礎(今の基礎理論)」は,合否の一番のポイントでした。
ソフトウェア開発技術者時代には,午前で基礎理論の問題が,80問中15問程度出題されていましたし,難易度も今より高い問題が多かったです。
午後でもアルゴリズム問題が必須で,さらに午後2まであったので,基礎理論ができないと合格のしようがなかったのです。

でも,今の応用情報技術者試験は,大分傾向が変わっています。
午前での基礎理論の問題は,80問中8問と半減しましたし,レベル的にも難問が減り,やさしくなりました。
午後のアルゴリズム(プログラミング)問題も選択となり,苦手なら避けることもできるようになりました。

ですので,今の応用情報技術者試験は,基礎理論が苦手でも受かります。
実際,「ソフトウェア開発技術者試験の時には基礎理論が苦手で落ちていたけど,応用情報技術者試験は受かった」という人も大勢います。
基礎理論は好き嫌いが分かれる分野でもありますし,イヤなら無理に克服する必要は,特にありません。

もちろん,個人的には好きな分野なので,この傾向は残念だな,とは感じています。
基礎理論をしっかり理解することで,IT全般に対する理解にもつながりますし,10年経っても通用する「基本」です。
それほど苦手意識がないようなら,ひととおり勉強してみるのはもちろんおすすめです。

ただ,現実問題として,重要性が薄れてきている分野であるのも事実です。
企業研修などで,開発現場にいる研修担当の方によく言われるのが,「2進数とか,仕事で使わない」など,基礎理論がいかに現場と離れているか,という話です。
確かに,2進数を直接仕事で使う機会があるのは,一部の業務のみだとは思います。
こういった,開発会社からの声が反映されて,試験内容が変わっていったという側面もあります。

参考書でも問題集でも,カリキュラムに沿って勉強すると,1章が基礎理論なので,いきなり大変だと感じる人も多いと思います。
特に,昔からある参考書だと,昔は合否の要になっていて難しかった分野なので,多くのページを割いて,難しく書いてあるものが多いです。
私の参考書では,今の試験に合わせたレベルで,あまり量も他の分野に比べて多くなりすぎないようにしてはいますが,それでも難しく感じる人も多いと思いますので,「つらかったら,ここは避けてもいいですよ」というメッセージを添えています。

他の参考書を使用される方も,基礎理論の分野は,つらかったら飛ばして次の章から始めてもいいのです。
カリキュラムだと次の章に当たる,コンピュータシステムは,コンピュータの実際の仕組みが中心なので,そんなにつらくはないと思います。

ちなみに,応用情報技術者試験は問題集でも,基礎理論の分野が多くなりがちです。
ソフトウェア開発技術者時代には,数多く出題されていましたので,過去問の量が多いのです。
基礎理論(アルゴリズム含む)の分野の問題は,1問を解くのに結構時間がかかりますし,数多く解いていると他の分野に手が回らなくなります。

「問題集が全部終わりそうにない~」と思われている方は,基礎理論は飛ばして,次の分野から学習してみるのもありです。
解く時間という意味では,技術要素(ネットワークやセキュリティなど),開発技術,経営戦略などは,あまり時間がかからないので,さくさく勉強が進むと思います。

また,基礎理論の分野は,ちゃんと勉強するためには,高校までの数学を理解しておく必要があります。
数学がわからないのに勉強しようとすると,難しすぎてつらすぎる勉強になってしまいます。
しっかり理解するためには,一度高校の数学を復習(または新たに勉強)してから基礎理論の勉強を始めるのが,遠回りに見えて結局は近道です。

といっても試験まで残り1か月,高校数学までさかのぼっているヒマはないと思います。
苦手な人は基礎理論の分野は割り切って,他の分野の勉強に力を入れていきましょう。