論文ネタを集めるテクニックにはいろいろあるのですが,私自身はなるべく,「実際にあった内容」を使うようにしています。
それが基本で当たり前ではあるのですが,もちろん,「自分の経験」だけだと補いきれない場合も多いです。

そのため,私がよくやっているのは,「まわりの人の観察」です。
自分自身が体験したことじゃなくっても,自分のプロジェクトのリーダーや,親会社のマネージャがやってることを見て,それをネタにします。

これは,私が新人の時に,プロジェクトマネージャに合格したばかりだった次長から,「リーダーのIさんを観察して,それを書けばいいんだよ」というアドバイスをもらった時から実践していることです。
「もし自分がリーダーだったらこうやるのに・・・」「自分が元請けの会社だったらこうするのに・・・」という夢物語と一緒に,まわりをよく観察するようになりました。

当時関わっていたのが,金融機関の典型的な大プロジェクトだったこともあり,いろんな人も観察でき,かなり勉強になりました。
特に,人間関係ネタ(金融機関の合併ではプライドが衝突するとか,協力会社からとんでもない社員が入ってくるとか)は,この頃体験したことが役に立っていて,いまだにネタに使っています。

午後1問題とか,論文集のネタは,「こういう論文を書けばいいんだ」という時の参考にはなります。
だいたいどの区分も,「こういう時にはこうする」といった定型の考え方があって,それを午後1や午後2の問題文から学習することは必要です。
論文にはパターンというか書き方があるので,まずそれができればB判定ぐらいは行くと思います。

そして,それができた上で,「リアリティのある経験」を加えられるかどうかが,最後に大切な鍵になります。
試験問題に合わせた,ぴったりの経験を自分ができていれば,それはベストです。
経験豊富な方だと,そういうこともよくあると思います。

ただ,みんながみんな,ぴったりの経験をしているわけではありません。
典型的な業務以外のことをやられている方も,大勢いますし,立場が違う職務なことも多いと思います。

そんなときに使える,リアリティのある経験を,論文ネタとして集めておく必要があります。
これは,ベストな順に,
 1.自分の経験
 2.自分の上司の経験
 3.まわりのプロジェクトで見聞きした経験
 4.知り合いから聞いた経験
 5.本に書いてあった経験(試験問題も含む)

だと感じています。

自分の体験に近い方が,より説得力が出ますし,合格もしやすいです。
もちろん創作でもかまわないのですが,事実の裏付けがないと,どうしても「ウソっぽく」なってしまいます。
自分自身の体験じゃなくても,それを実際に経験した人がいる場合には,かなり説得力のある論文になります。

論文は,ファンタジーを書くわけではないので,舞台は現実の世界です。
現実で起こったことを書いて,採点官に「確かにこういうことあるよね」と説得できるような具体例を示すことが大切です。

そして,論文ネタは,古いプロジェクトなどでもOKです。
その時には正直に,プロジェクトの期間を書く用紙に,「2002年ぐらいにこんなことしてました」とか,古い題材である旨を書けばよいのです。
論文の題材には新しい時事ネタを問うものもありますが,別に最新の経験だけが求められているわけではありません。
私自身,10年以上前にやってた,「金融システムの2000年問題」ネタを書いて合格したこともあります。

自分の経験を棚卸して,持ちネタを整理しておくのはおすすめです。
そして,現役でプロジェクトに関わっている方なら,あと一週間,上司や親会社の動向などがネタにならないか,観察してみるといいと思います。
「自分だったらこうやるのに」が出てきたら,まさにそれが論文ネタです。

試験本番でネタが浮かばないと,そこで終わってしまいます。
当日の題材を増やすためにも,あと1週間で,論文ネタを集めておきましょう。