試験会場に行こう ~合格の可能性を高めるコツ~
明日は,春の情報処理技術者試験,いよいよ本番です。
今年は全国的に雨予報で,寒くなるとのことなので,ちょっと憂鬱ですね。
試験センターのトップページによると,
現在(4/19(金)18時)のところ、予定どおり4/21(日)に平成25年度春期試験を実施します。
※試験当日(4/21(日))の午前6時に試験実施に関する最新の情報を、ホームページ、携帯電話用ホームページ(http://www.jitec.ipa.go.jp/k/)にてお知らせいたします。
とのことです。
あまり天気が悪くなったり,大きな地震が起こったりすると,中止や延期の可能性もありますので,一応当日もチェックしてから出かけるのがおすすめです。
そして,開催されることが確認できたら,ぜひ試験会場には出かけましょう。
ちゃんと勉強してきた方なら,特に悩むこともなく試験に行くことは既定路線だと思います。
実際に,「ちゃんと勉強して受験する」ことができる人は意外と少ないので,ここまで来ることができたら合格する可能性はかなり高いです。
あと1日,できる限りの準備をして本番に臨みましょう。
そして,「勉強してない」「やったけどまだ合格ラインじゃない」「落ちそうなので怖い」という方も,申込をされていて,明日外せない予定がないのでしたら,行くことを強くおすすめします。
理由は2つ,「受かるかもしれない」から,そして「受からなくても次につながる」からです。
実際,勉強していなくて無理だと思っていても,行って受けてみたら受かったという話はよく聞きます。
私自身も,それで受かったことが正直,何度かあります。
勉強以外で受かる一番の要因は,「実務経験」です。
これはむしろ勉強の上位互換なので,実際に経験した内容が出れば合格できます。
私自身は,今はなきプロダクションエンジニア試験を受けるときには,勉強するヒマがなくやっと過去問に目を通した程度でした。
なので,「無理だろうな~」と思って受けに行ったら,出てきたのが2000年問題対応。
これは実務でさんざんやった内容なので,さくさく解くことができ,結果合格でした。
運が良ければ,実務ドンピシャリということも結構ありえます。
論述式の試験なども,問題文に合わせて組立てなどしなくても,問題文が実務とはまっている場合も時々あります。
経験が豊富でネタがいっぱいある場合には,はまる可能性も高くなります。
あと,それ以外にも,「今年はやってないけど,去年頑張って惜しくも落ちた」という場合も,よく受かります。
勉強していない間も,脳は情報を整理し続けてくれていますので,去年勉強した内容が,気がつかないうちに身になっているということはよくあります。
去年は運悪く落ちただけ,というときにも,もう一度受けるだけで合格できたりします。
特に,データベーススペシャリストは,「去年解けなかった午後2問題が,1年ほっておいただけなのになぜか解けるようになっていた」ということも時々あります。
情報セキュリティスペシャリストも,気がつかないうちにセキュリティマネジメントの考え方が身についていて,問題の意図が読み解けるようになっていることもあります。
今回勉強していないからといって,今年受かる可能性はゼロじゃないのです。
とりあえず行ってみて,可能性に賭けてみるのも大切です。
ただ,勉強したり実務を積んでいない場合には,合格する可能性はあまり高くはありません。
現実的には,「落ちる可能性の方が高い戦い」に挑んでいくことにはなってしまいます。
だから,「行きたくない」という気持ちもわかります。
でも,会場に行かないことが習慣になってしまうと,次も行きにくくなってしまいます。
そのうち,「資格なんて取ってもしょうがないし」などと言い訳するようになり,ひどくなると,「資格だけ持ってるやつはダメだ」と攻撃するようにもなってきがちです。
実際にそういう人は私のまわりにいましたし,皆さんのまわりにも結構いるんじゃないかと思います。
試験から逃げることを繰り返していると,だんだん後ろ向きの思考になってしまうのです。
特に,入社1年目や2年目あたりだと,受ける受けないの差が,何年か後には大きな差となって表れてきてしまいます。
受かる人はとんとん拍子に高度まで進みますし,3年ぐらい足踏みして進まないと,取り返しがつかないぐらいの差になってしまいます。
今回は,「次へのステップ」と割り切ってもいいので,まずは1日,試験を受けてくることをおすすめします。
私自身も何度も,次へのステップとなった,玉砕した試験がありました。
最初の論文試験の時には,実は論文を書いたことがないまま出かけて,本番ではじめて論文を書いてみる体験をしました。\(^^;ヲイ
そこで,「練習しないと書けない」ということを痛感して,失意の中帰ってきました。
ただ,そこで,「ちゃんとやり方を学んで,練習すればいけそう」という手応えをつかんだので,次の受験ではしっかり合格することができました。
そして最後に,勉強していてもしていなくても使える,合格の可能性を高める最後のコツをお教えします。
それは,「問題文に身を任せる」ことです。
情報処理技術者試験の午後は,長文の説明問題ですので,問題文にある程度,ヒントや答えが書いてあります。
試験問題の全体像がつかめれば,相手の言いたいことが,知識に関係なく見えてくると思います。
問題文に身を任せて,「問題文が求めている答案を書こう」ぐらいの気持ちでいると,正解に近い解答が書きやすくなります。
私自身,今はなき情報セキュリティアドミニストレータの試験を受けたときには,そんな感じでした。
一応,セキュリティに関する勉強はしていったのですが,問題の内容が,予想と大きく違う,全然別のものでした。
初回の試験なので過去問題もなく,ネットワークスペシャリストの延長線上で考えていたら,やたらと人間的な話であわてました。
そこで,ここは「問題文に逆らわず,身を任せることにしよう」と決めました。
問題文をしっかり読んで,「このことを聞いてるんだな」と当たりをつけて,問題文の根拠をもとに答えを書く,それだけを意識しました。
自分の持っている知識とか,独自の考えなどは,聞かれない限りは出さないように気をつけました。
そうしたら,なんとか合格することができたのです。
情報処理技術者試験に限らずどんな試験でも,「自分の勉強してきたことを出そう」とするよりも,「問題文が要求していることに答えよう」としていた方が,合格の可能性は上がります。
そして,問題文をしっかり読んで,全部解けないまでもちゃんと考えて対応した経験は,次に確実につながります。
試験日は,今はとても大きなものに感じられるかもしれませんが,長い目でみたら1つの通過点です。
まずは試験会場に行って,未来につながる一歩を踏み出していきましょう。