資格×実務で,ハイブリッドにいこう
手術から1ヶ月の休養が必要ということで,休んでいる間は本を読みまくっていました。
技術書,ビジネス書からライトノベル,マンガまで,50冊以上は読んだと思います。
久しぶりにしっかりと,インプットの補充ができた感じです。
そろそろ業務に復帰しつつ,今後に向けていろいろ提案していきたいと考えています。
最近よく感じていることに,“資格”対“実務”みたいな,対立姿勢ってもう古いのかなぁ,ということがあります。
資格より実務が大事だとか,資格ばっかりとっても意味ないとか,そんな感じでどっちが上かを競っても意味がない気がします。
どっちかを選ぶのではなく,資格×実務で,両方をハイブリッドして合わせて考えていくことが,今後は大切になってくるんじゃないかと感じています。
今後はというだけじゃなく,今までも実はそうだった気もしますが。^^;
「ハイブリッドに考える思考の技法」という本に,こういったハイブリッドに考える思考について,詳しく解説されていました。
aかbか,どちらかにはっきりする,というのが今までの思考でありがちですし,ついついやってしまいがちですが,その対立には実はあまり意味がありません。
両方のいいところをかけ合わせて,相乗効果を生み出すことで,新しい価値を生み出すことができます。
資格試験は,取っただけでOKで人生が変わるというわけではありません。
情報処理技術者試験は独占業務などがないのでもちろんですが,他の弁護士や税理士などでも,資格を取ることでできるのは,スタートラインに立つことだけです。
その後,実務経験を積み重ねて,その道のプロになっていく必要があります。
情報処理技術者試験は業務を独占する資格ではありませんが,試験に合格していると,スタートラインに立ちやすくなります。
資格を持っている人を取りたがるIT関連の企業は多いですし,自分がやってみたい業務に関する資格を取ると,その分野に就職,転職はしやすくなります。
資格を取った後に,実務経験を積むチャンスに恵まれるのです。
実務経験は,あることが大切ですが,それだけやっていると視野が狭くなってしまいます。
自分の会社だけのルールに染まってしまいがちになりますし,そうするとステップアップが難しくなります。
実務経験がある分野に,客観的な指標としての資格が加わると,その人の評価は上がります。
他にも対立軸でありがちな,“国家試験”対“ベンダ資格”というのもあります。
こちらも,どっちが優れているというより,専門に関する資格は,どっちも取得すればいいと思います。
ネットワークを専門にやっている人には,ネットワークスペシャリスト×CCIEという方は多いですし,自分の専門に関する資格は全部取っておくぐらいでも,悪くないです。
そして,他にもありがちな話としては,“専門に特化”対“幅広い知識”というのもあります。
こちらは最近特に,両方必要になってる傾向が強いところだと思います。
Web系では,プログラミングだけできたり,ネットワークだけ分かっていたりする専門家だけだと,全体的な最適化ができません。
ある程度,すべての分野についての知識を身につけておくことで,全体が見通せるようになります。
そしてその上で,自分の専門も極めていると最高です。
情報処理技術者試験は,他の試験に比べて,"幅広い知識"が要求される度合いが大きい試験です。
特に,ITパスポート,基本情報技術者,応用情報技術者の3つは,IT全般の知識について問われます。
すべての分野の基礎知識を身につけるという用途には,最適な試験です。
そこに,"専門に特化"した実務経験やベンダ資格が加わると,相乗効果ができます。
特定の分野を専門にしつつ,他の人とコラボレーションして,全体が理解できるようになります。
「どっちがすごい」と競争するのではなく,「一緒に作り上げていく仲間」の仕事を理解して,協力していく関係を築くことができるのです。
自分の持っているものを重要視して,他を批判していても,発展性はありません。
2つのものを対立させるのではなく,ハイブリッドに考えていくことによって,自分を成長させていきましょう。