株式会社わくわくスタディワールド

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あまり手を広げず,「必ず出るところ」を確実にする

わく☆すた,美月です。

楽しみにしていただいていた皆様には申し訳ありませんが,発売予定だった弊社DVD「データベース技術 応用編」については,発売を延期することにしています。
データベーススペシャリスト向けに,高次の正規化,概念データモデルの高度な作成法などについて解説したDVDだったのですが,これを試験前に発売してしまうと,却ってそれに気を取られて良くない,という結論に達しました。データベーススペシャリスト試験については,「わくわく弁当で学ぶデータベース技術」の内容がマスターできれば,十分合格できます。変にボイスコッドや第4正規形にこだわると良くないのでは?と感じたので,今春向けの発売を取りやめることにしました。
内容を再編集して,また改めて,今年の秋頃に発売する予定です。

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このところ連日,春試験の直前対策講座でした。
見ていて思うのは,「新技術」とか「今年のポイント!」と言う以前に,「必ず出る基本的なところ」が怪しい人が多いなぁ,ということです。試験は,完璧にできる必要はないのですが,「ここは大事なので必ず出る」というところは大体決まっています。余裕がある人以外は,新技術より,確実に出る部分を固めておく必要があります。

例えば,データベーススペシャリスト試験の場合は,「主キー,候補キー,外部キー」を確実に見いだせるようにするところが一番肝心です。その後で,第1,第2,第3正規形をちゃんと理解して,ER図の一対多の矢印が確実に引けること。これだけできれば,あとは応用です。

情報セキュリティスペシャリスト試験の場合は,「暗号化,認証の仕組み」を確実に理解していることが一番です。公開鍵暗号方式,共通鍵暗号方式,ハッシュ関数の原理を知って,SSLやIPSecなどでどのように使われているのかを,意味も含めて理解していれば,他に応用がききます。あと,ISMSなどの情報セキュリティマネジメントの基本的な考え方も大事です。セキュリティの場合,これらを踏まえた上で,いろんなセキュリティ攻撃(BOFやSQLインジェクションなど)について,原理と対策を理解しておくと使えると思います。
あと,前提としてTCP/IPを中心とした,ネットワークの知識は必須です。

応用情報技術者試験は,高度試験ほど範囲は絞れないのですが,午前レベルで出てくる知識は,午後でも必要です。なので,自分が午後で選択しようと思っている分野の午前知識をおさらいしてみるのはおすすめです。
具体的には,思いつくまま挙げて見ると,基本アルゴリズムの種類,データ構造(スタック,木など),タスク管理,仮想記憶,稼働率計算,待ち行列,IPアドレス,スイッチ,DBの正規化,ACID特性,テスト手法,UML,ISO27001/27002。。。などがあります。他にもいっぱいありますが,いつも出てくるところは,大体決まってます。
用語を暗記するだけでなく,仕組みや考え方を理解することで,午後で使える知識になります。

試験前になってくると,「できてないこと」に目が向きがちになってしまいます。でも,実は,できてなければいけないことは,それほど多くはありません。完璧でなくてもいいですし,できない分野がいくつかあってもかまいません。
データベーススペシャリストは,SQLが苦手で合格している人は大勢います。情報セキュリティスペシャリストは,プログラミングがわからなくても,合格できると思います。
外してはいけないポイントさえ外さなければ,他は結構融通がききますので,あせらず,できる範囲で残りの日々を過ごしていきましょう。