株式会社わくわくスタディワールド

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本は失敗してもいいので,試行錯誤で買ってみる

私は本がとても大好きなのですが,読み終わった本で読み返さないと思われる本は,基本的に手放すようにしています。
BOOK OFFに売ることが多いですが,そのまま資源ゴミにすることもあります。

そうしないと,本はあっという間に溢れてしまいます。
昔はリビング+書斎が本だらけでしたが,今は部屋も広くないですし,大型本棚3個だけで収まる範囲にしています。

他の方が書いた参考書や専門書なども,興味があるものはほとんど自分で買って読んでます。特に,自分が執筆する分野の本は,ひととおり目を通すようにしています。
その上で,もういらないと思った本はすぐに,試験後まで必要と思った本は試験後に手放しています。
もちろん,素晴らしい本に出会えたと感じたら,ずっと保管しておきます。

その方式で,「売ったけど後で必要だった」という失敗があるかどうか,という心配について聞かれることがよくあります。
結論から言えば,これは「たまにあるけど,それもまた良し」と考えています。

本というのは,自分の成長レベルによって,捉え方や得られる情報量に大きく差が出てくるものです。
例えば,IT初心者の人がいきなりIPv6の本を読んでも,わけがわからなくって,何にも得られないと思います。

そういえばちょっと話がそれますが,昨日本屋に行ったら,「マスタリングTCP/IP IPv6編 第2版」が発売されていました。
ざっと読んだ感じでは,読みやすくて詳しくって良かったです。
こちらはまた改めて,今日が発売日の「マスタリングTCP/IP OpenFlow編」や,近日発売予定の「マスタリングTCP/IP 情報セキュリティ編」と合わせて紹介したいと思います。

と,それてしまいましたが話を戻します。
本は,自分が読んだ時点のレベルによっては,その真価がわからないことはよくあります。
スキルアップしてから,「あの本持ってたのに,わけがわからなくって手放しちゃったよ~」ということは,どうしても起こってしまうことではあります。

だからといって,難しそうな本を全部とっておくと,スペースをかなりとりますし,その中の95%以上ぐらいは,ホントにいらない本です。
たまに勘違いしている人がいるのですが,「難しい本=内容がある本」というわけではなく,単に著者が小難しく説明しているだけだったり,重箱の隅にこだわっていたりということも多いのです。

そのあたりは,見極めができるようになってから等身大の本を買う,というのが現実的には一番効率的なのかな,とも思います。
ただ私は,新しい技術の本は読んでて面白いですし,多少背伸びしても勉強したいな,と思ってきたので,結構消化しきれない本も買っていましたし,今も時々やってます。

ですので,昔は分からなかったので手放したけど,「実はあれ,すごくいい本だった」と後で気づく本は時々あります。
その時には,私は,もったいないなー,と思いつつも,「もう一回買い直し」をすることにしています。

ただ,そうやって買い直した本は,例外なく貴重な本になります。
改めて読み返すことで,本当に血となり肉となっていく感覚が得られます。
すれ違って1回別れた恋人と再会した方が,より燃え上がるというのと似ていて,よりその人(本)の素晴らしさが感じされる感じです。

私のコア本棚(すごく大事な,厳選された本を選んだ本棚)には,そうやって,「もう一回買い直した本」というのは結構あります。
これは,「素晴らしい本だから定価の倍出して買った。その本の著者により貢献できたのだから良かった。」と考えるようにしています。
技術書などの場合には,新版が出ていて,さらに良くなっていることも多いですし。

本は,パラパラと手にとってみただけだと分からないことも多いので,買ってじっくりつきあっていくことも大切です。
失敗することもよくありますが,それも含めて,いろんな人生の糧になります。

自分の興味のある分野について,惜しまず投資して,失敗を繰り返しつつ学ぶという姿勢は結構大切です。
ぜひ失敗を恐れず,試行錯誤していい本に巡りあっていきましょう。